第38回ケルン国際デンタルショー 仮想通貨編

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ケルン国際デンタルショーに仮想通貨ブースが初登場!
3月12日から16日に開催された今年のIDSもあっという間に幕を閉じた。最先端の歯科に触れることができ、非常に有意義な時間を過ごすことができた。
今回、第38回ケルン国際デンタルショー「仮想通貨」編として、”Dentacoin (デンタコイン)” のブースを紹介する。スタッフに話を聞いた所、仮想通貨関係のブースがドイツIDSに出展することは、Dentacoinが初めてらしい。
本記事が読者の参考になれば、幸いである。
仮想通貨 ”Dentacoin” により歯科治療費の支払いが可能
▲歯科に特化した仮想通貨 ”Dentacoin (デンタコイン)” ブース
昨今の仮想通貨の状況だが、昨年のハッキング事件により、仮想通貨の信頼性や安全性の問題が指摘され、日本でのブームは過ぎ去っている。
そのような仮想通貨市場において、新たな歯科医療プラットフォームを形作ろうとしているのが、Dentacoinである。
2017年6月に発行されたDentacoinユーザーは90,000人程で、その内、Dentacoinを所有する歯科医師は1,800人以上である。21カ国以上で実際に歯科医療費の支払いなどに使用されており、Dentacoinの使用可能なクリニックも現在80件を超えている。
▲仮想通貨 ”Dentacion” ブースでは訪問者にチョコレートが無料配布
Dentacoinの特長は、トークンを歯科治療費に使用できるだけではない。Dentacoinを使用できる歯科医院のレビューを患者が投稿した際、報酬としてDentacoinトークンを手に入れることもできる。
貰ったDentacoinを歯科治療費として使用することもでき、ドル・ユーロなどの法定通貨への交換も可能である。患者の支払う歯科治療費の負担軽減に繋がるため、歯科分野における今後の普及が期待されている仮想通貨である。
Dentacoinの管理だが、携帯アプリをダウンロードする必要がある。私がIDSのブースを訪れた際は、アプリをダウンロードしていなかったため、ブースのスタッフにアプリのダウンロード方法を教示してもらった。
IDS会場でDentacoinのアプリをダウンロードした所、Dentacoinが無料で貰える特典があった。アプリ内のウォレット(Dentacoin用財布)アドレスと自身の名前をブースのスタッフにメールで知らせると、後日Dentacoinが無料で振り込まれるそうだ。
日本においても、ビットコインによる歯科治療費(自費)の支払い可能な歯科医院が実際に存在する。仮想通貨市場の今後の流れによるが、日本国内でDentacoinが流通し、歯科治療費の支払いに使用される可能性はあるかもしれない。多くの歯科医師がDentacoinのブースを訪れているのを見て、そのように感じた。
古川 雄亮(ふるかわ ゆうすけ)
  • 日本矯正歯科学会 所属

東北大学歯学部卒業後、九州大学大学院歯学府博士課程歯科矯正学分野および博士課程リーディングプログラム九州大学決断科学大学院プログラム修了。歯科医師(歯学博士)。バングラデシュやカンボジアにおいて国際歯科研究に従事。2018年より、ボリビアのコチャバンバで外来・訪問歯科診療に携わり、7月から株式会社メディカルネットに所属。主に、DentWaveやDentalTribuneなどのポータルサイトにおける記事製作に携わり、現在に至る。


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