【レポート】2年ぶりに開催! 東京デンタルショー2017
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進む歯科医療のコンセプトチェンジ:2つの波がやってきた
去る2017年11月11日(土)と12日(日)の両日、東京ビッグサイトにて「東京デンタルショー2017」(大東京歯科用品商協同組合、北関東歯科用品商協同組合主催)が開催された。2年ぶりの開催となる今回のイベントには、191社が出展、参加者数は2日間で19,470人に上った。
会場には、CAD/CAMやCT、マイクロスコープなどの最先端機器、新製品はもちろんのこと、健康維持・増進という長寿社会のニーズに応えるための口腔ケア製品の展示が賑わいをみせていた。人気ブース、セミナーなど人の流れが象徴していたのは、業界を変える2つの大きな波である。
1つは、周知のごとく、日々進化するデジタルデンティストリー。より精度の高い口腔内スキャナー、ミリングマシーン、デジタル化されたシェードテイキングツールなどが登場。CAD/CAMは世界的にオープン化の波が押し寄せているが、自社製品でシステムを一本化することによるソリューションの優位性を各社ともに強調していた。
2つめは、長寿社会における健康維持・増進型歯科医療の波。ここは、平成28年4月の診療報酬改定による国のバックアップがあるだけに、多くの歯科診療所がその体制づくり、ノウハウの蓄積により積極的になっていくことが期待される。事実、2日目に行われた東京都歯科医師会主催の「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所“の施設基準のための研修会」は、事前予約ですでに満席であった。また、か強診の影響か、各社ブースで行われたセミナーでも訪問口腔ケアの導入や患者啓発ツールの紹介などにかつてないほど多くの参加者が集まり、熱心に聞き入る姿が目立った。従来、「予防」「メインテナンス」は歯科治療の一部にすぎなかった。それが、今では歯科医療の基盤となりつつあるのは確かだ。「治療」主体の医療から、予防、治療、健康維持を包括する「健康医療」へ。歯科医療のコンセプトチェンジは、あらゆる場で進んでいる。
東京デンタルショーの続報記事は、今後Dentwave.comおよびデンタルトリビューン日本版にて掲載予定。
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