自宅でできるマウスピース矯正 “Oh my teeth” を取材!

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Oh my teeth

▲iTeroで患者の口腔内をスキャン


オンライン矯正サービスで注目を浴びている ”Oh my teeth” を訪問!
7月5日(日)、JR原宿駅から徒歩5分の ”Oh my teeth” Lab.を訪問した。 ”Oh my teeth” はマウスピース矯正を気軽に自宅で始められるサービスを提供している。
【 ”Oh my teeth” の3つの特徴】
・LINEやビデオ通話の活用により、継続的な通院が不要
・マウスピースを自作することによる大幅なコストカット
・24時間LINEサポートでドクターに質問可能

今回、 ”Oh my teeth” とご縁があり、診療の様子を見学させていただいた。偶然ではあるが、担当医は九州大学病院の研修医の同期でもあった本多先生。見出し画像のように小さな個室で患者とカウンセリングを行い、iTeroスキャンも行っていた。
【診療の流れ】
・医療面接(主訴、歯科医院通院有無などのチェック)
・写真撮影(口腔内写真・顔写真)
・口腔内診査(カリエス・補綴物などのチェック)
・iTeroスキャン(歯型採得)

1枠30分の為、一番時間のかかるiTeroスキャンに慣れていなければ、時間内に終わるのは難しい。本多先生は既にiTeroの経験もあり、テキパキと患者を診て時間内に終了していた。
スキャン後の流れだが、別日のオンラインセッションでドクターが診断結果を説明する。ここまでが全て無料とのことだ。しかも、スキャンのデータは患者のLINEに送られる。歯科矯正の高いハードルを少しでも低くしたいという ”Oh my teeth” の熱い想いが感じられた。患者が契約を締結したらマウスピース矯正のキットが自宅に届き、矯正スタートとなる。
”Oh my teeth” のマウスピース矯正ではIPRを必要に応じて行っている。IPRのタイミングは、初回のマウスピースを装着する前とのことだ(7/5現在は提携歯科医院でIPRを行なっている)。
気になるのは金額だが、前歯の部分矯正のBasicプラン(30万円)、全顎矯正のProプラン(60万円)がある。どちらのプランも定額であるため多くの患者に支持されている。取材当日はたまたま若い女性患者が多かったが、男女比は7:3と男性が多数とのことだ。安価な値段で矯正ができるニーズが高いためか、予約は一日中埋まっていた。マウスピース矯正がそこまで需要が高くなっていることに正直驚いた。

※ IPR(interproximal reduction:隣接面削合)
”Oh my teeth” で実際に体験!iTeroの使用感は?
”Oh my teeth” Lab.にあるiTeroを実際に使って試しにスキャンさせてもらった。口腔内スキャナーはドイツのIDSで3MやSironaのスキャナーを試用した程度で、iTeroの使用は今回初めてだ。
iTeroを実際に使用してまず感じたことは、スキャナーの先が大きいために7番遠心のスキャンが非常に難しいということだ。また、スキャナー自体も大きくて重量感もあること、動かすスピードが速いとすぐにスキャンが止まってしまうことも体験できた。
基本的な動作は小さな画面でスキャナーの口腔内での動きを確認し、大きな画面でスキャンできている箇所を確認することになる。スキャンの流れ自体は、患者登録の後、下顎→上顎→臼歯部バイトのスキャンを行い、データ送信するだけと非常にシンプルである。慣れれば10分位でスキャンを終わらせることができるのではないだろうか?
iTeroで上手くスキャンできるように自分自身や模型で練習してコツを掴んでいく所存である。
Oh my teeth

▲契約患者に送付されるマウスピースのキット


今後のマウスピース矯正の展望
“Oh my teeth” への取材に伺った当日、他企業からの取材が夜に入っていた。どこの企業なのかは分からなかったが、“Oh my teeth” は既に世間の注目を浴びているようだ。HPを拝見すると数々のメディアで掲載されている実績もある。
“Oh my teeth” は現在土日のみの稼働だが、患者が非常に多いことから、近々歯科医院を開設し、平日も稼働する予定との話だった。本格的に自宅で可能な歯科矯正サービスを提供するようだ。
現在のマウスピース矯正は適応症例が限られているため、ワイヤー矯正がまだまだ主流である。実際、“Oh my teeth” のマウスピース矯正では抜歯症例(上顎前突による口元突出感の改善を必要とする症例など)には無理に手を出さず、ドクターの診断を元にIPRのみで対応できる症例を中心にサービスを提供している。
今回、 “Oh my teeth” への取材を通じ、治療費を抑えて矯正したい患者が非常に多いことを改めて実感した。新型コロナの影響で世間は不景気の風が吹いているが、歯並びを改善したい患者は相変わらず多いことも大きな学びになった。
ワイヤー矯正よりもマウスピース矯正を希望する患者も最近非常に増えているため、ワイヤー矯正のみを行う矯正医もマウスピース矯正をいずれは始めることになっていくのではないだろうか。
我々歯科医療従事者もマウスピース矯正の動向を知っておくべきだと考え、今回記事として紹介した。インビザラインの一部の特許が切れ、Smile Direct Clubを代表とする企業が次々とマウスピース矯正の分野へ介入している。マウスピース矯正はこれからも価格競争の激しい分野になることは間違いない。
本記事が読者の参考になれば幸いである。
古川 雄亮(ふるかわ ゆうすけ)
  • 日本矯正歯科学会 所属

東北大学歯学部卒業後、九州大学大学院歯学府博士課程歯科矯正学分野および博士課程リーディングプログラム九州大学決断科学大学院プログラム修了。歯科医師(歯学博士)。バングラデシュやカンボジアにおいて国際歯科研究に従事。イエテボリー大学歯学部 "Oscillation course" 修了。2018年より、ボリビアのコチャバンバで外来・訪問歯科診療に携わり、7月から株式会社メディカルネットに所属。主に、DentwaveやDentalTribuneなどのポータルサイトにおける記事製作に携わり、2019年7月よりメディカルネットの顧問。離島歯科医療に従事後、本島で歯科臨床に従事している。

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