I型インターフェロンを白血病にも応用

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東京医科歯科大学は記者会見を開き、I型インターフェロンが、あらゆる血液細胞のもととなる骨髄中の造血幹細胞の増殖や分化を制御していることを、東京医科歯科大学、秋田大学などのチームがマウスで発見したと発表した。

この作用は、慢性骨髄性白血病の根治療法に応用できるとしている。5月31日付の米医学誌ネイチャーメディシン電子版に発表した。

<参考>

I型インターフェロン(IFN)であるIFN-αとIFN-βは、抗ウイルス、増殖抑制および免疫調節活性を有するサイトカインである。最近、I型IFNが抗炎症応答の重要なメディエータでもあることを示すデータが得られている。これらの発見は、主に、中枢神経系の自己免疫疾患である多発性硬化症の治療におけるIFN-βの利点を説明するための研究から導かれたもので、I型IFNの抗炎症作用に対して多数の機序を示している。I型IFNは、免疫抑制性サイトカインであるインターロイキン10(IL-10)を誘導する能力を介して、炎症誘発性遺伝子の産物の阻害を媒介する。また、多岐にわたる機序で免疫系のホメオスタシス回復に作用するサイトカインシグナリング抑制因子1(SOCS-1)やトリステトラプロリン(TTP)などのような他の免疫抑制メディエータも誘導する。さらには、実験的大腸炎、実験的脳脊髄炎、実験的関節炎、新生児性炎症などの各種自己免疫疾患モデルにおいて、I型IFNは抗炎症作用および予防効果を成立させる。I型IFNの抗炎症作用の分子基盤およびI型IFNによる自己免疫疾患および炎症性疾患の治療可能性について考察。

 

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