はじめに
アース製薬×Dentwave共催のセミナー「最新エビデンスに基づく術中・術後管理における洗口液の有用性と活用の意義」が開催されました。本セミナーは、洗口液の最新エビデンスと臨床活用法に焦点を当て、歯科医療従事者に向けた実践的な内容が多く盛り込まれていました。ここでは、その要点をレポートいたします。
洗口液の新たな役割と最新エビデンスー 口腔内環境改善に向けた臨床活用
山下佳雄先生の講演:洗口液の意義を再考する
佐賀大学の山下佳雄先生は「洗口液の意義を再考する」をテーマに講演され、口腔内の細菌と全身疾患の関係について最新のエビデンスをもとに解説されました。山下先生は、歯周病菌が心疾患や糖尿病などの全身疾患に関連することに触れ、口腔内のケアが全身の健康維持に不可欠であると説明しました。特に、CPC(塩化セチルピリジニウム)を含む洗口液が、口腔内のバイオフィルムに付着し、抗菌作用を長時間持続させることで、術後の感染予防に効果的であると強調しました。
築山鉄平先生の講演:チーム医療における術後ケアの秘訣
続いて、福岡で開業医として活躍する築山鉄平先生が「チーム医療における術後ケアの秘訣」を講演されました。築山先生のクリニックでは、歯科衛生士が担当患者を長期的にフォローし、術後ケアの一環として洗口液を活用しています。築山先生は、洗口液を患者様に提供する際、効果的な説明を行うことで、患者様がセルフケアに対する意識を高め、リコール率の向上にもつながると説明しました。こうしたチーム医療の取り組みが、患者の健康維持に役立つことを具体例と共に示されました。
臨床エビデンスと経営メリット ー 洗口液の導入が医院に与える影響
パネルディスカッション:臨床エビデンスと経営メリットを考える
セミナーの後半には、株式会社メディカルネット取締役の石井を交え、「臨床エビデンスと経営メリットを考える」というテーマでパネルディスカッションが行われました。洗口液を導入することで、患者様のリコール率向上や予防意識の強化を促し、結果的に医院経営にも貢献できる具体的な方法が示されました。経営面での導入メリットが示され、参加者にとても実践に役立つ内容となっていました。
洗口液「ハビットプロ」の特長と活用法
また、セミナーではアース製薬の洗口液「ハビットプロ」についても紹介されました。ハビットプロは、歯科医院でのみ購入可能な製品であり、患者様のモチベーション向上にも効果的です。講演では、CPC(塩化セチルピリジニウム)の高い殺菌効果や、歯垢の付着抑制による持続的な抗菌作用について触れられ、術後ケアにおける「ハビットプロ」の有効性がエビデンスと共に説明されました。
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最新エビデンスに基づく 術中・術後管理における洗口液の有用性と活用の意義 ~患者モチベーションを維持し、リコール率を向上するための実践的活用法~
今回のセミナーは、オンデマンド配信も行われており、参加できなかった方でも後日視聴が可能です。お忙しい歯科医師や歯科衛生士の皆様が、いつでもどこでも知識を深められる機会として、ぜひご活用ください。
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