歯科用クラウンでは、3Dプリンターがフライス加工よりも精度が高いという研究結果が 発表されました

歯科用クラウンでは、3Dプリンターがフライス加工よりも精度が高いという研究結果が 発表されました

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日本、仙台:東北大学大学院歯学研究科の研究者は、全く同じデータセットと工業用3Dデジタイザーを使用して偏差を特定し、デジタル光処理(DLP)3Dプリントでクラウンを製作すると、ミリングで製作するよりも優れた品質の製品になることを発見しました。

CAD/CAMで製作されたミルドクラウンは、レジン・コンポジットの優れた摩耗性と審美性により、近年、従来の金属製修復物に代わるものとして人気があることが証明されています。しかし、今回の研究では、DLPプリンティングの進歩により、従来よりも無駄が少なく、精度の高い製品を歯科医に提供できることが示されました。

本研究で作成されたミルドクラウンと比較すると、DLPプリントクラウンは一貫して精度が高く、マージナルディスペクションが少なかった。特にクラウンカスプでは、ミルドクラウンの方が寸法偏差が大きく、負の偏差を持つミルド製品の内面をオフセット修正しようとすると、グルーブが発生することを研究者は指摘した。

DLPによる3Dプリントは、アバットメントの形状に関わらず、より高い次元の適合精度と高いトゥルーネスを実現しました。ミリングの場合、材料の特性に大きく依存し、セラミックスやポリマー包埋セラミックスなど脆い材料は加工時に欠けやすく、ミリングをしすぎると品質が低下してしまいます。

また、DLPでは、ミーリング加工よりも広い範囲のフィッティング精度を実現することができます。

研究者らは、今後の研究により、永久歯補綴物としての3Dプリントクラウンの耐破壊性と生体適合性を評価できる可能性があり、異なる印刷パラメータや製作システムを活用した追加研究が有用であると述べている。

本研究は、「3次元印刷法とミリング法で作製したレジンコンポジットクラウンの精度比較」と題され、Dental Materials Journalに2022年7月6日にオンライン掲載され、号外への掲載に先立ち、発表されました。 

記事提供

© Dental Tribune

ライター

Anisha Hall Hoppe, Dental Tribune International

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