新型コロナウイルスの予防接種:各国の歯科医師の立場は?

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By Monique Mehler, Dental Tribune International
January 21, 2021
新型コロナウイルスの予防接種:各国の歯科医師の立場は?
ライプツィヒ(ドイツ):期待と待ちに待った数ヶ月後、2020年末にようやくSARS、新型コロナウイルスのワクチンが開発され、出来るだけ早く世界中に展開されるというニュースが流れました。 しかし、1人でも多くの人にワクチンを接種してもらう為の努力はしているものの、リソースが不足していることや様々な物流上の問題もあり、かなり遅れているのが現状です。 これはまた、優先順位と誰が最初に切望されている予防接種を受けるべきかという問題提起をしています。 記事では、このシナリオの中で歯科医師がどのような立場にあるかを概説しています。
世界的な比較をすると、歯科医とそのチームはシステム的に重要な職業のリストの上位に位置しており、その過程でより早く予防接種を受けるべきである事がすぐ明らかになります。
他の多くの医療職と同様に、社会にシームレスな医療を提供するという意味では、かけがえのない存在です。
とはいえ、現状は国によって異なり、歯科専門職は自分の番を待たなければならず、それがいつになるか分からない事が多いです。

・アメリカ合衆国
米国歯科医師会(ADA)と疾病管理予防センター(CDC)は、歯科医師が優先的にアクセスを受けるべきである事を提唱しています。
「ワクチンへの早期アクセスは、約2100万人の重要な労働力の健康と安全を確保し、彼らだけでなく彼らの患者、家族、地域社会、そして私達の国より広範な健康を保護する為に非常に重要である」とCDCは声明文の中で書いています。
ADAは、このパンデミックの間に歯科専門職を保護する為、議会や行政機関にロビー活動を続けています。
ワクチンの投与量が全ての50州に発信されているにも関わらず、「最終的な権限は個々の州にかかっている」と協会によってリリースされたファクトシートの内容を説明しました。

例えば、ノースカロライナ州では保健福祉省は歯科専門家をフェーズ1aからフェーズ2に移行させました。
オンライン請願書は歯科専門家のワクチン接種が遅れる可能性がある為、この決定を覆す事を期待して立ち上げられましたが、歯科専門家はエアロゾル生成手順の一般的な使用により、SARSや新型コロナウイルスに感染する危険性が最も高い職業の1つとして分類されています。

・カナダ
カナダの様々なニュースサイトで報じられているように、オンタリオ州歯科協会(ODA)は、州政府が予防接種の第一ラウンドに歯科スタッフを含める事を検討する事を望んでいます。
ODA会長のDr Lesli Hapak氏はメディアリリースで次のように述べています。
「オンタリオ州の歯科医師は新型コロナウイルスに感染する直接的なリスクがあり、早期に予防接種を受けるべき医療従事者の優先リストに載る必要があります。」
予防接種を受けた歯科医が医療システムの負担を軽減するのに役立つ可能性があるにも関わらず、州はまだ誰が次の行になるかについての情報をリリースしていません。

・イギリス
ワクチンと予防接種に関する合同委員会による中間アドバイスは「現在の新型コロナウイルス接種プログラムの第一の優先事項は、新型コロナウイルスによる死亡率の予防と、医療・福祉スタッフとシステムの保護であるべきである」とアドバイスされています。
英国歯科医師会は「全ての歯科医師、チーム、サポートスタッフ(NHSと民間の両方の設定)が新型コロナウイルスワクチンへの優先的なアクセスを受ける事を確認した」と書いています。それが実施される際の詳細はまだリリースされていません。

歯科オンライン編集者ギャビー・ビセットによると「現在の政府の計画歯科チームは2月中旬までに最初の線量を提供する必要がある」を意味しています。 どうやらこの情報は、イギリス政府に近い情報源から転送されてきたようです。
特に国の首都ロンドンでは、ウイルスの新しい変異性により状況が劇的に悪化しています。
この為、市長のサディク・カーン氏は非常事態を宣言しました。
一方、ガーディアン紙はイギリス全土に新たに7つの集団予防センターが開設されたが、この対策が効果を示すまでには数週間かかる可能性があると報じています。

・ドイツ
ドイツでは、ドイツ歯科医師会(BZAK)、全国法定保険歯科医師協会(KZBV)、ドイツ歯科口腔医学会(DGZMK)もまた、新しいワクチンの最初の受信者の中に歯科専門家を考慮する事を推奨しています。
Standigen Impfkommission am Robert Koch-Institut(ロバート・コッホ研究所の常任予防接種委員会)(STIKO)に宛てた共同書簡の中で、BZAK、KZBVとDGZMKは歯科専門職の重要性を強調しました。
書簡には次のように述べられています。
「歯科医師はパンデミックの期間中、歯科医院をオープンにしておく事で医学的・倫理的義務を果たしてきました。
これは今後も継続されるべきです。
従って私たちは、歯科医院の従業員の為の予防接種への優先順位が高い事を歓迎し、この勧告が実施される事を明示的に要求します」

それは、其々の行政がまもなく最終的な決定に至る事が期待されています。
しかし誰が最終的に予防接種を受けるのか、いつ受けるのかは連邦州の判断に委ねられています。

・オーストラリア
パンデミックの期間中、オーストラリアは上記の他の国と比較して、新型コロナウイルスの発生抑制をより早くより厳格にロックダウンと渡航禁止を行なっていた為、遥かに優れたコントロールが出来ていました。
2020年11月、グレッグ・ハント連邦保健大臣はワクチンの最初のバッチが2021年の前半にリリースされ、歯科医が最初の受給者に含まれる事を確認しました。
「今回の開発はハント大臣のオフィスと緊密に連携しオーストラリアの歯科医師を代表して、歯科医師と歯科チーム全体がワクチンによる保護を受けられるように働きかけた結果である」とADAはメディアリリースで述べています。
ワクチンは3月に展開される予定です。

世界保健機関(WHO)は2021年1月13日までに新型コロナウイルスの確実症例9005万4813例と関連死194万5610例を報告しています。

参照元:DENTAL TRIBUNE

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