歯科医師向け 開業支援・経営支援コラム vol.5【設計・施工】コンセプトを明確にする

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 開業することを決断し、そこに向けて一歩目を踏み出す際、まずは医院のコンセプトを決めましょう。コンセプトをしっかり固めておかないと、開業場所の選定、医院の設計、マーケティング手法など様々な意思決定がぶれて、後からトラブルになったり開業後の医院経営に重大な支障をきたします。

 コンセプトは院長自身が想い描く開業の設計図のようなものなので、じっくり考えた上で形にまとめ、開業準備をスタートされると良いと思います。それでは具体的にどのように考えていけばよいかご覧ください。

①どんな医院を目指したいのか?

 開業を決断したからには、何かドクター自身の強い想いやこだわりたいものがあるのではないでしょうか?想い描いている「理想の歯科医院」をしっかりお考えください。

②どんな歯科医療・治療を提供したいのか?

 「歯科」といっても、分野は多岐にわたり、それに付随する治療方法や機材、サービスは全く異なってきます。開業する医院で、どんな医療サービスや治療を提供したいのかお考えください。

③どんな患者さんに来て欲しいのか?

 提供したい医療サービスや治療が決まったら、次はそれを誰に提供したいのか考える必要があります(ターゲット選定)。ターゲットが明確になると、その患者層がいる開業場所や集患するためのマーケティング手法が必然的に見えてきます。その際、診療圏調査(※1)やマーケティングのフレームワーク(※2)などを活用すると良いと思います。

④ドクター自身の強みや得意な治療分野は何か?

 せっかく開業するなら、自身の強みや得意な治療分野をメインにしていきたいものです。好きなことや得意な分野で仕事ができたほうが、ドクター自身のストレスもなく患者さんにとってもハッピーです。自身の強みと患者さんのニーズを一致させるための開業場所の選定や集患をおこなうことが重要です。

⑤ドクター自身の性格や価値観は?

 歯科医院を開業するにあたり、ドクターの性格や価値観も無視できません。例えば、家庭を大事にして仕事とのバランスを取りたい人が、集患面で有利な商業施設内のテナントで開業した結果、休みがほとんど取れず仕事一辺倒になり、思い描いていた開業後の生活とは真逆になってしまったなどです。ドクター自身の性格や価値観に合った開業スタイルをよくお考えいただき、コンセプトを作るとよいと思います。

※1診療圏調査
開業を予定している場所に、どれくらいの外来患者数が見込めるか、ポテンシャルを把握するための調査。開業コンサルティング会社や開業をサポートしてくれるメーカーさん、ディーラーさんに相談するとレポートを出してくれます。

※2マーケティングのフレームワーク
フレームワークとは「既に確立されている枠組み」を意味します。マーケティングのフレームワークは、事象を「もれなく」「素早く」「全体的に把握する」ために使用され、数種類の分析方法があります。インターネット等で検索すると詳細が出てきますので、ご自身の状況に照らし合わせて分析してみてはいかがでしょうか?(例:3C分析、4C分析、SWOT分析、STP分析、PEST分析、4P分析など)

事務長代行および事務長養成型 経営コンサルタント
ライトアーム代表 
五十嵐 伸好

歯科器材メーカーにて開業担当として200件以上の開業に携わり、大手ディベロッパーや商業施設との交渉により物件獲得、事業計画書の作成、開業資金の融資確保、医院内装のアドバイスなど、機械メーカーの枠を超えて開業までのすべてをとりまとめ、先生の評価をいただく。
その後、医療法人事務長となり多岐にわたる事務長業務(採用、人事、広報、渉外、経営、税務、労務など)を行い法人運営し、就任時から売上400%以上アップを達成する。現在は事務長代行もしくは事務長養成型の経営コンサルタントとして運営に困っている院長の右腕として活動している。

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© Dentwave.com

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