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有機フッ素化合物と無機フッ素化合物について
みなさん、フッ素には有機と無機の2種類が存在していることをご存知でしょうか?
有機フッ素化合物と無機フッ素化合物には、化学的な構造だけでなく、人の身体への影響も大きく異なります。
最近では、有機フッ素化合物と無機フッ素化合物の違いを理解していない人が増え、SNS上では誤った情報が広まっているため、無機フッ素化合物が歯磨き粉に含まれることが悪いと誤解している人が多いです。
そもそも、フッ化物とは何のことか皆さんは患者さんに説明できるでしょうか。
みなさん、フッ素には有機と無機の2種類が存在していることをご存知でしょうか?
有機フッ素化合物と無機フッ素化合物には、化学的な構造だけでなく、人の身体への影響も大きく異なります。
最近では、有機フッ素化合物と無機フッ素化合物の違いを理解していない人が増え、SNS上では誤った情報が広まっているため、無機フッ素化合物が歯磨き粉に含まれることが悪いと誤解している人が多いです。
そもそも、フッ化物とは何のことか皆さんは患者さんに説明できるでしょうか。
1.フッ化物とは
水に溶けるとマイナスイオンになる無機物質のことです。
例えば、食塩(cl)を水に溶かすとマイナスの塩素イオンが現れるので、食塩の場合は塩化物です。
また、フッ素元素(F)が水に溶けた場合には、フッ化物イオンと呼ばれます。
ですから、ここでは、フッ素元素の場合には「フッ素」と表現し、それ以外の場合は一般的に「フッ化物」という用語を使います。
分かりづらい場合は、私たちが学生時代に化学の授業で学んだ原子記号を用いるとイメージがつきやすいかと思います。
無機フッ素化合物と有機フッ素化合物のそれぞれの違いは以下の通りです。
例えば、食塩(cl)を水に溶かすとマイナスの塩素イオンが現れるので、食塩の場合は塩化物です。
また、フッ素元素(F)が水に溶けた場合には、フッ化物イオンと呼ばれます。
ですから、ここでは、フッ素元素の場合には「フッ素」と表現し、それ以外の場合は一般的に「フッ化物」という用語を使います。
分かりづらい場合は、私たちが学生時代に化学の授業で学んだ原子記号を用いるとイメージがつきやすいかと思います。
無機フッ素化合物と有機フッ素化合物のそれぞれの違いは以下の通りです。
2.無機フッ素化合物とは
フッ素とナトリウムやカルシウムなどの金属や非金属が結合した化合物で、一般的にはフッ化物と呼ばれています。歯磨き粉や洗口剤などに添加されており、歯のエナメル質を強化し、むし歯の予防に効果があるとされています。
ただし、過剰摂取は問題となることもあります。急性の摂取過剰では悪心や嘔吐などの症状が現れることがあり、慢性的な摂取過剰では骨フッ素症や歯のフッ素症などの影響が出ることがあります。適切な量を摂取することが重要です。
自然界では無機フッ素化合物やフッ化物イオンとして存在し、有害性はありません。
ただし、過剰摂取は問題となることもあります。急性の摂取過剰では悪心や嘔吐などの症状が現れることがあり、慢性的な摂取過剰では骨フッ素症や歯のフッ素症などの影響が出ることがあります。適切な量を摂取することが重要です。
自然界では無機フッ素化合物やフッ化物イオンとして存在し、有害性はありません。
3.有機フッ素化合物とは
フッ素と炭素が結合した化合物の総称であり、約一万種類以上の物質が存在します。これらの化合物は熱に強く、水や油をはじき、燃えにくいなどの特性を持っており、フライパンやコーティング剤、消火剤などさまざまな用途で広く利用されています。また、有機フッ素化合物は科学的に非常に安定しており、自然界ではほとんど分解されません。
代表的な有機フッ素化合物の一つであるPFAS(パーフルオロアルキル化合物)は、界面活性剤、フライパンのコーティング、泡消火剤、金属メッキ処理剤、工業用シーリング剤、研磨剤などに使用されます。
以前 有機フッ素化合物は、水質汚染の問題が生じたことから歯磨き粉に含まれる無機フッ素化合物と勘違いした方のSNS上での誤った投稿が話題となりました。
代表的な有機フッ素化合物の一つであるPFAS(パーフルオロアルキル化合物)は、界面活性剤、フライパンのコーティング、泡消火剤、金属メッキ処理剤、工業用シーリング剤、研磨剤などに使用されます。
以前 有機フッ素化合物は、水質汚染の問題が生じたことから歯磨き粉に含まれる無機フッ素化合物と勘違いした方のSNS上での誤った投稿が話題となりました。
まとめ
歯科のフッ素に抵抗がある患者さんは一定数いらっしゃいます。フッ化物の適切な濃度や使用方法、摂取量などについて正しく理解、使用していくこと、専門家として患者さんに正しい情報を伝えることが虫歯予防や歯の健康維持に不可欠です。
nishiyama
歯科大学歯科衛生士学科卒業後、小児患者や障害者の歯科診療体制や、歯科恐怖症患者について学ぶため歯科大学付属の専攻科へ進学し口腔保健学学士を取得。その後は小児歯科専門歯科医院にて勤務。歯科衛生士ライターは「歯科に苦手意識を持っている人が媒体を通して理解し、歯科を身近に感じることで歯医者に行ってみよう」という気持ちになることを後押ししたいという思いから学生時代に始めた。
Instagramアカウント|歯科衛生士カウンセラー・ライター西山
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