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2024年5月16日(木)・17日(金)の両日、横須賀芸術劇場にて行われた第62回日本小児歯科学会大会に参加しました。
今回は、普段 小児と関わる機会のあるすべての歯科医師・歯科衛生士の皆様に覚えていただきたい大切な講演内容をお伝えします。
今回は、普段 小児と関わる機会のあるすべての歯科医師・歯科衛生士の皆様に覚えていただきたい大切な講演内容をお伝えします。
子どものネット・ゲーム依存の現状と対応
精神科の医師である樋口進先生より、子どものネットゲーム依存についての講演が行われました。
【依存】とはある行動の行きすぎ(快感・ワクワク感ひき起こす)ことを言い、特に対戦系のゲームが依存性高いこと、(育成系のゲームは依存性低い)オンラインゲーム依存は若年化しているとのことでした。
また、近年はゲーム依存の子どもの年齢が10才~14才と若年化しており、10人に1人がゲーム依存であり、自身のコントロールができず、日々の生活でゲームが最優先になっていることが明らかにされています。
またコロナ禍以降、ゲーム依存の子どもたちは明らかに増えており、家族に対する暴言、物に当たるなどの言動が増えることから、親が子どもを連れて精神科外来を受診するケースも増えているとのことです。
ネット・ゲーム依存に合併する問題としては下記が挙げられ、日常生活において子どもに与える悪影響はかなり重症なものとなっている。
家庭内ではゲームやネットの時間を決め、現実とゲームの境界をしっかり作ってあげることが大切であり、小児と関わる機会がある私たちは、小児患者の様子や保護者とのコミュニケーションで違和感を感じた時は家庭の環境にも目を向けてあげることが大切だと考えます。
【依存】とはある行動の行きすぎ(快感・ワクワク感ひき起こす)ことを言い、特に対戦系のゲームが依存性高いこと、(育成系のゲームは依存性低い)オンラインゲーム依存は若年化しているとのことでした。
また、近年はゲーム依存の子どもの年齢が10才~14才と若年化しており、10人に1人がゲーム依存であり、自身のコントロールができず、日々の生活でゲームが最優先になっていることが明らかにされています。
またコロナ禍以降、ゲーム依存の子どもたちは明らかに増えており、家族に対する暴言、物に当たるなどの言動が増えることから、親が子どもを連れて精神科外来を受診するケースも増えているとのことです。
ネット・ゲーム依存に合併する問題としては下記が挙げられ、日常生活において子どもに与える悪影響はかなり重症なものとなっている。
- 脳萎縮
- 体力低下
- 骨密度低下
- 栄養偏り
- やせ、肥満
- 近視、腰痛
- エコノミークラス症候群
- 睡眠障害
- 昼夜逆転
- ひきこもり
- 意欲低下
- うつ
- 学業不振や、遅刻、欠席、授業中の居眠り、成績低下など
家庭内ではゲームやネットの時間を決め、現実とゲームの境界をしっかり作ってあげることが大切であり、小児と関わる機会がある私たちは、小児患者の様子や保護者とのコミュニケーションで違和感を感じた時は家庭の環境にも目を向けてあげることが大切だと考えます。
地域で取り組む"口腔機能発達支援"
千葉歯科医院の浜野先生により、口腔機能発達支援についての講演が行われました。
口腔機能発達不全は舌や唇、顎などの口腔構造や筋肉の発達が遅れたり、正しく機能しなかったりすることによって引き起こされる症状です。
幼児期における正しい口腔機能の発達は、言語・咀嚼・呼吸・顔の成長に大きく関わっています。
口腔機能発達不全という病名は分かっているものの、小児にどのように関与していいか分からないという先生や歯科衛生士は多いと思います。
しかし、「まだ小さいから様子をみましょう」という声かけは禁句で、指導のない定期検診はあり得ないと浜野先生はおっしゃっておりました。
特に、口唇閉鎖不全は自然治癒が難しいため早期の介入が必要です。
早期介入の一例として、2才のイヤイヤ期の小児には【にらめっこ】などをして表情筋を鍛えること、3才児にはポッピングや舌をとにかく動かす遊びを取り入れることが大切です。
浜野先生は下記のような症例を発表されていました。
❶上顎B.Bの交叉咬合がポッピング、ガムトレーニングで改善された
❷2才の交叉咬合が歯固め、うつぶせ寝の中止で改善された
❸指しゃぶりによる開咬
指しゃぶりを止めることを本人が拒否したため、口を閉じることを約束したら、1年で開咬が改善された
また次の健診までに小児に起こりうる発達について具体的に説明し、疾患や事故の防止を患者に理解してもらうことをが最も重要であると述べていました。
例えば、2〜3才児であればもうすぐ乳歯列が完成すること、6才児であれば第一大臼歯の萌出や萌出に伴う歯肉の痛みが起こること、また第一大臼歯が4本全て萌出したらそろそろ小児矯正のスタートの時期であることなどです。
有機フッ素化合物と無機フッ素化合物の違い
別途記事にて紹介しています。
歯科の新しいガイドライン(出典:厚生労働省ホームページ【フッ化物を配合する薬用歯みがき類の使用上の注意について】)に基づいた適切なフッ化物濃度
別途記事にて紹介しています。
口腔機能発達不全は舌や唇、顎などの口腔構造や筋肉の発達が遅れたり、正しく機能しなかったりすることによって引き起こされる症状です。
幼児期における正しい口腔機能の発達は、言語・咀嚼・呼吸・顔の成長に大きく関わっています。
口腔機能発達不全という病名は分かっているものの、小児にどのように関与していいか分からないという先生や歯科衛生士は多いと思います。
しかし、「まだ小さいから様子をみましょう」という声かけは禁句で、指導のない定期検診はあり得ないと浜野先生はおっしゃっておりました。
特に、口唇閉鎖不全は自然治癒が難しいため早期の介入が必要です。
早期介入の一例として、2才のイヤイヤ期の小児には【にらめっこ】などをして表情筋を鍛えること、3才児にはポッピングや舌をとにかく動かす遊びを取り入れることが大切です。
浜野先生は下記のような症例を発表されていました。
❶上顎B.Bの交叉咬合がポッピング、ガムトレーニングで改善された
❷2才の交叉咬合が歯固め、うつぶせ寝の中止で改善された
❸指しゃぶりによる開咬
指しゃぶりを止めることを本人が拒否したため、口を閉じることを約束したら、1年で開咬が改善された
また次の健診までに小児に起こりうる発達について具体的に説明し、疾患や事故の防止を患者に理解してもらうことをが最も重要であると述べていました。
例えば、2〜3才児であればもうすぐ乳歯列が完成すること、6才児であれば第一大臼歯の萌出や萌出に伴う歯肉の痛みが起こること、また第一大臼歯が4本全て萌出したらそろそろ小児矯正のスタートの時期であることなどです。
有機フッ素化合物と無機フッ素化合物の違い
別途記事にて紹介しています。
歯科の新しいガイドライン(出典:厚生労働省ホームページ【フッ化物を配合する薬用歯みがき類の使用上の注意について】)に基づいた適切なフッ化物濃度
別途記事にて紹介しています。
まとめ
子どもたちの明るく楽しい未来を作るために、全身のトータルケアができる歯科医師、歯科衛生士を目指しましょう。
nishiyama
歯科大学歯科衛生士学科卒業後、小児患者や障害者の歯科診療体制や、歯科恐怖症患者について学ぶため歯科大学付属の専攻科へ進学し口腔保健学学士を取得。その後は小児歯科専門歯科医院にて勤務。歯科衛生士ライターは「歯科に苦手意識を持っている人が媒体を通して理解し、歯科を身近に感じることで歯医者に行ってみよう」という気持ちになることを後押ししたいという思いから学生時代に始めた。
Instagramアカウント|歯科衛生士カウンセラー・ライター西山
Instagramアカウント|歯科衛生士カウンセラー・ライター西山
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