知っておこう!開業歯科医院で対応することが多い疾患 「粘液嚢胞」と「口腔乾燥症」

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粘液嚢胞

粘液嚢胞は小唾液腺に生じる嚢胞のことで、口腔粘膜を嚙むなどすることで唾液の流出が妨げられ生じることが多いです。なお大唾液腺である舌下腺の唾液が溜まっている場合は「ガマ腫」、舌尖部に発生したものは「ブランダン・ヌーン嚢胞」と呼ばれます。

知っておきたい治療法・手技

粘液嚢胞は自然に治ることはほとんどなく、穿刺や切開のみでは再発することが多いため、嚢胞摘出と小唾液腺の除去も行います。

術式としては、まず麻酔を行なってから歯肉を切開し、嚢胞の周囲組織を剥離します。その後嚢胞と小唾液腺を除去します。縫合後は抗生物質を投与することが多く、7日後に抜糸を行います。

歯科衛生士の役割

患者に摘出手術の内容や術後の説明をすることが多いです。また術後はまれに口唇の違和感・感覚の麻痺など起こる可能性があることも伝えます。

口腔乾燥症

「ドライマウス」とも呼ばれており、口腔内が乾燥した状態を指します。原因としては全身疾患、ストレス、薬の副作用などが挙げられます。また口腔と眼の乾燥を主な症状とする、自己免疫疾患の「シェーグレン症候群」との鑑別も必要になります。

知っておきたい治療法・手技

口腔乾燥症には原因療法と対症療法があります。前者では減薬や服薬の中止、口腔内への影響の少ない薬への変更などを行います。後者では水分を多く摂取するよう指導したり、唾液腺の分泌を促す唾液腺マッサージを行なったりすることが多いです。

歯科衛生士の役割

口腔乾燥症の患者はう蝕・歯肉炎など誘発することが多いです。まずは患者の既往歴・内服薬の確認を行い、口腔乾燥症が口腔内に及ぼす影響などを説明することも歯科衛生士の役割と言えるでしょう。

まとめ

今回は口腔外科に関する専門用語・略語の中でも、顎関節脱臼・口内炎・口腔がん・口腔乾燥症について解説しました。これらの疾患がある患者に対して適切な対応ができるようにあらかじめ確認しておきましょう。

執筆者 Miyu M

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