ネオス・インプラントが強固なリムーバルトルクを得られる理由

今号では、名古屋市でご開業の吉岡歯科医院 院長の吉岡喜久雄先生よりユーザーレビューの後編をご紹介いたします。
Title:ネオス・インプラントの表面性状
前回述べたネオス・インプラントの特徴はドリル形状とインプラントのマクロデザインが優れているので、インプラント窩の形成が容易で、いかなる骨質でも、初期固定が容易に得られることを述べた。
今回はネオス・インプラントの表面性状に言及したい。この会社を設立したのはProfessor Neil Meredith と Fredrik Engmanの二人だが、Neil Meredithはオステルの開発者で、確実な初期固定を得るということには開発当初から相当意識していたと思われる。また、Fredrik Engmanはノーベルバイオケア社でインプラントの表面性状を研究していたそうで、インプラントの表面性状については卓越した知識と経験を保有している。
今回はネオス・インプラントの表面性状に言及したい。この会社を設立したのはProfessor Neil Meredith と Fredrik Engmanの二人だが、Neil Meredithはオステルの開発者で、確実な初期固定を得るということには開発当初から相当意識していたと思われる。また、Fredrik Engmanはノーベルバイオケア社でインプラントの表面性状を研究していたそうで、インプラントの表面性状については卓越した知識と経験を保有している。
ネオス・インプラントは発売当時Bimodalという表面性状でスタートしたが、現在はProActiveという表面性状に進化している。また、インプラント表面はネック部付近とボディー部では表面性状は異なった仕様にしている。機械研磨のブローネマルクインプラントは骨質の悪い骨にはインテグレーションが得られ難い反面、一旦インテグレーションを得たインプラントはインプラント周囲炎の罹患率は低く、結果として長期的なトラブルが少ないと言われている。
ネオス・インプラントのネック付近の表面粗さ(Sa)は0.4 で、これは機械研磨されたブローネマルクインプラントの表面粗さの数値と同じだ。一方、インプラントボディー部の表面粗さ(Sa)は1.0。インプラントカラー部の表面粗さはチタンの研磨表面の表面粗さと同等なのでインプラント周囲炎になり難いと考えられる。そこで、カラー部を骨縁上に出してストローマンのテッシュレベルと同じように使用することが出来るし、埋入深度が骨縁より、浅く埋めても深く埋めてもインプラント周囲炎のリスクは少ないと考えられるので、骨とフィクスチャープラットホームの高さの関係を目視できないフラップレス埋入時などには非常に有効だと考えられる。
ProActive 動画はこちら
ネオス・インプラントのネック付近の表面粗さ(Sa)は0.4 で、これは機械研磨されたブローネマルクインプラントの表面粗さの数値と同じだ。一方、インプラントボディー部の表面粗さ(Sa)は1.0。インプラントカラー部の表面粗さはチタンの研磨表面の表面粗さと同等なのでインプラント周囲炎になり難いと考えられる。そこで、カラー部を骨縁上に出してストローマンのテッシュレベルと同じように使用することが出来るし、埋入深度が骨縁より、浅く埋めても深く埋めてもインプラント周囲炎のリスクは少ないと考えられるので、骨とフィクスチャープラットホームの高さの関係を目視できないフラップレス埋入時などには非常に有効だと考えられる。
インプラントの表面性状の一般論としては、表面粗さが粗く、骨との接触面積が広い方がインテグレーションが強固なようなイメージがあるが、Meirellles, Wennerberg and Albrektssonらのリムーバルトルク:‘骨とインプラント間の界面剪断強度を反映させた3面テスト’によると、ネオス・インプラントはどのインプラントより強固なリムーバルトルクを示している。
試験材料はウサギの脛骨30羽で10日、2週間、6週間での試験だが、どの期間においてもネオス・インプラントが最も大きなリムーバルトルクを必要としている。特に10日のデータでは二位の世界最大のインプラントメーカーの値の1.5倍近くの60N という値を叩き出しているのだ。その後2週間、6週間の値は10日の時点程の差は無いが、やはり常にネオス・インプラントが一番大きなリムーバルトルクを出している。
試験材料はウサギの脛骨30羽で10日、2週間、6週間での試験だが、どの期間においてもネオス・インプラントが最も大きなリムーバルトルクを必要としている。特に10日のデータでは二位の世界最大のインプラントメーカーの値の1.5倍近くの60N という値を叩き出しているのだ。その後2週間、6週間の値は10日の時点程の差は無いが、やはり常にネオス・インプラントが一番大きなリムーバルトルクを出している。
- この早期の強固なリムーバルトルクを出している仕組みだが、親水性、低い炭素による汚染、電荷処理というシステムだ。近年、インプラントのチタンは製作時から表面が炭素と結合し汚染され、血液との馴染みが悪くなり、骨との結合が阻害されていることが分かってきた。この汚染を防ぐために、ストローマン社ではアクティブという生理食塩水でインプラント表面を炭素から遮断するシステムを採用しているし、アストラインプラントはフッ素を応用してチタンが炭素に汚染されるのを防止している。
ネオス・インプラントはプロアクティブというイオン化された親水性表面を達成している。ネオス・インプラント表面の炭素の汚染度は15%と低いが、インプラントが入っているケースはガラスアンプルで出来ておりプラスチックケースと違い、炭素の汚染が進まないので親水効果期限は永遠と言われている。このエレクトロウェッティングという、インプラント表面に電荷を付与していることによって血液をインプラント表面の隅々まで行き渡らせるシステムだ。インプラント表面は紫外線照射によっても親水性と電荷を付与させることができるということが報告されているが、ネオス・インプラントはそのまま使用しても血液の馴染みが非常に良く、その効果が永遠に続くということは非常に心強い。
前号にてNeossImplantを用いた埋入までご供覧頂きました患者様の補綴から最終セットまでを症例写真をご紹介いたします。

吉岡歯科医院 院長 吉岡 喜久雄 先生 | |
昭和54年 愛知県立明和高等学校卒業 昭和60年 朝日大学歯学部卒業 昭和60年 栗崎歯科医院勤務 昭和62年 佐藤歯科医院勤務 平成元年 吉岡歯科医院開院 現在に至る |
日本歯科医師会会員 DNA保管事業認定採取医 日本口腔インプラント学会会員 日本ヘルスケア歯科研究会会員 TOS(東海オッセオインテグレーションソサエティー)会員 インプラントを考える会会員 |
■バックナンバー
▶第1回:ネオス・インプラントとは
▶第2回:ネオス・インプラントの上顎小臼歯部への応用
▶第3回:欧米で急速にシェアを伸ばしたネオス・インプラントとは
▶第4回:ネオス・インプラントが強固なリムーバルトルクを得られる理由
▶第5回:ネオス・インプラントを使用した抜歯即時インプラント
▶第6回:ネオス・インプラント デジタルソリューション
▶第7回:ネオス・インプラントの審美領域への応用
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