欧米で急速にシェアを伸ばしたネオス・インプラントとは

カテゴリー
記事提供

© Dentwave.com

欧米で急速にシェアを伸ばしたネオス・インプラントとは
今号では、名古屋市でご開業の吉岡歯科医院 院長の吉岡喜久雄先生よりユーザーレビューをご紹介いたします。
Title:非常に短期でプレミアインプラントとしてインプラント先進国で認識されたネオス・インプラント
はじめに
成熟したインプラント業界で、2000年にデビューし2003年から販売を開始したneossという新興インプラントメーカーが、非常に短期間の内にインプラント先進国の中で大きなシェアを獲得し、現在では一流インプラントとしての名声を獲得したネオス・インプラントが日本でも販売を開始したので紹介したい。
まず、neossというインプラントの業界内での位置付けだが、ストローマン、ノーベルバイオケア、Zimmer-Biomet Dentsply などの大手の一流と言われるインプラントと同じくプレミアのインプラントとして認識されているようだ。neossインプラントは現在、欧米を中心に現在27カ国で販売されているが、そのシェアは販売されている国では全てで10位以内のセールスを記録しており、ドイツでは2~3位の売り上げがあるという。おまけに、後発メーカーにも関わらず価格設定は他の一流インプラントと比較して、決して安い価格では無いということだ。尚、日本国内ではインプラント後発メーカーとしての販売を考慮し、意図的にかなり安価なプライスでデビューすることとなったそうだ。
ネオス・インプラントについての私の記事は全2回に分けて行うことになるが、今回は前編としてネオス・インプラントの成り立ちや特徴を外科的な側面から記述し、後編にその他の側面を取り上げたいと思う。
さて、ネオス・インプラントの国籍はイギリスだが、イギリスには本社があるだけで、インプラントの開発や製造はスウェーデンで行われている。この会社を設立したのはProfessor Neil Meredith と Fredrik Engmanの二人だが、Neil Meredithはオステルの開発者でFredrik Engmanはノーベルバイオケア社でインプラントの表面性状を研究していたそうだ。
このインプラントが注目を浴びたのは、開発者達がインプラント業界で著名な研究者だったことと、このインプラントの多くの研究発表の結果が素晴らしかったことによるものだと考えられる。このインプラントの特徴だが、従来のインプラントには無い新しさが幾つもある。これらの特徴はネオス社のサイトに記載されているので、ここではHPでは得られない、ネオス・インプラントのあれこれを書いてみたい。
1:劣悪な骨質に対しても柔軟に適応するシンプルなインプラントシステム
インプラントの難症例の中に、骨が極端に固い場合、骨が極端に柔らかい場合が挙げられる。ネオス・インプラントはストレートインプラントでほぼ全ての症例に対応できるがテーパーインプラントを併用することにより全ての症例に対応できる。
例えば下顎前歯部などで極端に骨質が硬くドリリングしても出血が無いような場合、そのままインプラントホールに適合したインプラントを埋入すると骨とインプラントの間に血液の介在が無く、インテグレーションが得られない場合があるが、インプラントホールをストレートバーで形成しテーパーインプラントを埋入することによってインプラント先端部に血餅を保持する空間を確保することが出来、良好なインテグレーションを獲得することが可能となる。
一方、上顎大臼歯部や下顎第二大臼歯部など極端に骨質が悪い場合や、抜歯窩やGBRなどが必要なイレギュラーな骨形状や骨内部で硬さが極端に異なる場合、インプラントの埋入方向が骨面に対して垂直では無く、大きな角度がついている場合など、予定していた位置への正確な埋入が困難な場合でも、バーが横滑りしたり流れたりすることが少なく、比較的容易に埋入窩の形成が可能であり、通常は初期固定が得られないような極端に悪い骨質でも容易に初期固定を得られると優れたシステムだ。
2:適切な初期固定と正確なプレイスメントを可能なインプラントデザイン
先程、思った位置に思ったように正確にインプラントを埋入することが出来て、十分な初期固定が得られることを述べたが、そのことを可能にしているのはドリルシステムだけでは無くインプラントデザインに起因している面も大きい。
ネオス・インプラントは二重スレッド構造になっている。セルフタップ機構を持つインプラントはインプラント自体が骨とインプラントに対して精密に嵌合する溝を掘り込んだにも関わらず、埋入時に軸がブレて、折角、作った精密な嵌合を壊してしまい強固な初期固定を得られない場合がある。このインプラントに与えられた二重スレッド構造はインプラントの埋入軸を安定させ、作った骨のスレッドを破壊すること無く、埋入窩に対してパッシブフィットした状態でインプラントを正確な位置まで埋入することを可能にさせている。
また、このインプラントは先端部に施されているセルフタップ形状だけでなく、セカンダリースレッドカッティングがボディー全体の三分の二に及ぶ長さで切ってある。インプラント埋入に際して初期固定を得られることは確実なインテグレーションを得る為には重要なファクターだと考えられている。ましてやAll-on-4のような即時負荷を行う場合には強固な初期固定は必須だ。確実な初期固定を得る為の一般的な手法として、テーパー状のインプラント窩を形成し相似型のテーパーインプラントを埋入する手法がある。この場合インプラントの大きさに対して小さめのインプラント窩を形成する必要があるので通常の場合インプラントサイズに対して小さめのドリルが設定してある。
しかし、骨が硬い場合、規定通りに形成したインプラント窩にインプラントが収まる前にインプラントスレッドの先端が骨壁に当たり、インプラントは浅い位置でスタックしてしまう。その位置でトルクを上げて適正な位置まで深く埋入しようとすると、インプラント先端部のセルフタップ機構で形成した骨の溝をインプラント自体が壊してインプラントが滑って初期固定が得られなくなったり、薄くなった骨が割れてしまうことがある。日本人の場合、骨の弾性が西洋人に比べて少なく、適正な初期固定を得るのは決して容易なことでは無いのだ。
ネオス・インプラントに施されたセカンダリースレッドカッティングは骨に対して過度の負荷がかかった時に骨にマイクロクラックが入ったり、骨が大きく割れたり、ファーストスレッドカッティングで形成した骨溝を破壊してインプラントが滑って初期固定を得られないというトラブルを有効に防いでいるのだ。
ネオス・インプラントはストレートインプラントでもインプラントボディー長径に渡って0.5度から2度のテーパーが付与されており、埋入深度に対してリニアに埋入トルクが上がって行くのも、インテグレーションを得るまで、安定した初期固定を維持し続けることに寄与している。ストレートインプラントでネック部が急に太くなっているインプラントの場合、例えばストローマン社のティッシュレベルインプラントは埋入途中ほとんど抵抗感無く埋入することが出来、広がったネック部が骨に入る瞬間に一気に埋入トルクが上がる。つまり、初期固定はネック部1.5mmのわずかな面積で得られている訳で、即時負荷に対する抵抗は脆弱であると考えられる。
ネオス・インプラントの初期固定はインプラント表面の全ての面を使って得ている初期固定なので、埋入後に起こる骨反応に対しても、安定性という点で非常に優れていると考えられる。
NeossImplantを用いた症例写真も最後に紹介します。
ネオス・インプラント:ユーザーレビュー2
吉岡歯科医院 院長 吉岡 喜久雄 先生
昭和54年 愛知県立明和高等学校卒業
昭和60年 朝日大学歯学部卒業
昭和60年 栗崎歯科医院勤務
昭和62年 佐藤歯科医院勤務
平成元年 吉岡歯科医院開院
現在に至る
日本歯科医師会会員
DNA保管事業認定採取医
日本口腔インプラント学会会員
日本ヘルスケア歯科研究会会員
TOS(東海オッセオインテグレーションソサエティー)会員
インプラントを考える会会員
■バックナンバー
▶資料請求お申し込みはこちら
お問い合わせ先

ネオス・ジャパン株式会社
http://www.neoss.co.jp/
TEL:03-5289-3511 FAX:03-5289-3512


記事提供

© Dentwave.com

この記事を見ている人がよく見ている記事

新着ピックアップ


閉じる