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ニュース

2009/06/26

歯科医師関係

300万人がNHS(国民医療サービス)の歯科医師に登録できず

英国・UK Today6月23日付号で、以下のような記事が掲載された。要旨は次のような内容である。イングランドにおいて、過去2年間でNHS(国民医療サービス)の歯科治療を受けようとしたものの、登録受け付けを拒否された人の数は300万人に及ぶという調査結果が報じられた。また450万人は過去に苦労した経験から、最初からNHSの歯科医探しを諦めているという。この調査は政府の歯科治療システムの見直しをはかる審議会の開催に先立ち、消費者団体「Which?」が実施したもの。同団体では患者10人のうち9人がNHSで歯科治療を受けており、登録は一般に考えられているよりも容易であるとしながらも、地域による格差が非常に大きいと指摘。さらに、調査は成人2600人を対象に行われ、NHS登録ができなかったのはそのうちの8%、イングランドの成人人口約4100万人のうち、300万人が登録できないでいる計算となる。また登録ができなかった人々のうち、半数が高額なプライベート歯科医を選んでいるが、3分の1は治療を諦めており、やむをえず救急病棟に駆け込んだ人もいたという。同団体では歯科医探しに悩む人々のため、住所などを入力する事により近隣にある登録可能な歯科医を探し出すオンライン・システムを開発、利用をよびかけている。なお、保健省の歯科医療担当バリー・コッククロフフト氏は「歯科治療が必要な人々の大部分が治療を受けている」と反論している。NHS(National Health Service)とは…

イギリスの国営医療サービス事業をさし、患者の医療ニーズに対して公平なサービスを提供することを目的に1948年に設立され現在も運営されている。利用者の健康リスクや経済的な支払い能力にかかわらず利用が可能であり、基本的に無料である。また、6か月以上合法的にイギリスに滞在することが可能なビザを取得している外国籍の学生なども、NHSのサービスを利用することができる 日本のように国からの医療費と利用者や事業所からの保険料を約50%ずつで賄われているわけではなく、イギリスでは約80%が国の一般財源から賄われている。内訳として、税収による一般財源(80%)、国民保険(約12%)、受益者負担(2-3%)、その他となっている[1]。Department of Health(DoH:英国厚生省)から、4つのNHSにそれぞれ予算が配分され、地域に必要な医療サービスに基づいてそれぞれの医療機関(病院、診療所、ケア・ホームなど)に予算が配分されるという仕組みになっている。イングランドのNHSでは、地域ごとに152のPrimary Care Trust(PCT)という組織が編成され、PCTが医療機関(病院、診療所、ケア・ホームなど)と個別に契約し、予算配分を行っている。 その人が住んでいる住所から徒歩圏内にあるGeneral Practitioner(GP:家庭医/一般医)をかかりつけ医として選択し、医師あるいは診療所に登録を済ませる。医療サービスを受けたい場合には、まずGPに受診するために予約をし、診療を受けることになる。GPは、プライマリ・ケア(よく見られる症状・疾患の治療・管理・予防)を担当しており、必要に応じて専門医(Consultants)を紹介する。

イングランドの場合には、NHS Choiceから、郵便番号(ポストコード)を入力して、GPを検索することが可能である。

奥村 勝 氏

オクネット代表。明治大学政経学部卒業後、一般企業に就職。さらに東京歯科技工専門学校を経て歯科医院、歯科技工所に勤務。さらに日本歯科新聞社編集部記者、雑誌「アポロニア」(日本歯科新聞社)編集長、新聞「Dental Today」(医学情報社)編集長を歴任

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