両半身の麻痺を克服し水泳でV-浜松の歯科医院長

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2013年12月18日 ◆県内のマスターズ大会 右脳と左脳それぞれに内出血を発症した「のせ歯科医院」の能勢雅光院長(48)=浜松市南区=が今秋、同市で開かれた静岡県スイミングクラブ協会主催のマスターズ水泳大会の100メートルバタフライで優勝した。 懸命のリハビリで両半身の麻痺(まひ)を克服。後遺症の言語障害もリハビリを続けながら、歯科医院を切り盛りする。 「気をつけていたつもりだったが、油断してしまった」。 二度目となる右脳の内出血を発症したのは四年前。 午後の診療が始まったが、ろれつが回らず「こんにちは」と患者へのあいさつができなかった。 そのうち左手で医療器具を持つことができなくなり、救急車で緊急入院した。 左半身不随が二週間続き、言葉はほとんどしゃべれない状態。 主治医に「最悪だと寝たきり」と告げられた。 脳出血の主な原因は高血圧で、仕事に追われて、二日続けて血圧を下げる降圧剤を飲み忘れたのがいけなかった。 能勢さんは十四年前にも左脳の内出血で軽い右半身麻痺を患った。その時は二~三日で障害がなくなり、ほとんどリハビリせず仕事復帰できた。「初めの発病から十年すぎていたし、障害も残らなかったから軽く見ていた」と振り返る。 二度目の後遺症は深刻だった。一週間後に手や指が動くようになり、ボールペンを手にテープで巻いて文字を書いたり、歯の絵を使って治療器具で練習したりと仕事復帰への訓練に励んだ。 「家族を養うためにも歯科医院を続けなければと必死だった」という。 回復には、小学生から続けていた水泳が奏功した。大学時代には全国歯科学生選手権で優勝経験を持つ。 全身の筋力が発達し、体幹がしっかりしていた。 普通の人がふらついたり、痛がったりするリハビリが順調に進み、二カ月で退院できた。 「回復ぶりに主治医も驚いた」という。 仕事に戻ってからも、重さ八キロのベストを着たり、片足に二キロの重りをつけて診察するなど筋力アップに励んできた。 新聞の音読や童謡を歌うリハビリも続けている。 口と鼻周辺に残る麻痺のため、診察では患者への説明に歯科衛生士が通訳する時もあるが、「仕事と水泳を続けられるのは家族とスタッフのおかげ」と話す。 退院から半年後、競泳大会にも復帰。昨年十一月の身体障害者水泳日本選手権50メートルバタフライで優勝した。 今では週四日通うプールで二千メートルを泳ぎ、一般選手が参加する九月の「2013アローマメロンオープンイワタマスターズ水泳大会」で優勝した。 発病前に比べると診察できる患者数も三分の二に減ったが、目いっぱい働いていたころより体も気力も楽になったという。 「仕事も水泳も積極的にとらえて努力していきたい」と話す。 (赤野嘉春)
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