歯科用アマルガムは段階的な廃止を

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国際的な水銀汚染防止に向けた条約作りが進む中、スウェーデンでこのほど、水銀規制条約をめぐる国連の第1回政府間交渉委員会が開かた。

政府が、水俣病を経験した国として、2013年までに開催予定の採択会議を熊本県水俣市で実施し、「水俣条約」と名付けるよう提案していた。

「公害の原点」とされる水俣病は、水銀が原因で、政府は世界的な水銀対策の強化を呼び掛けており、国際条約に「水俣」の名を残すことで教訓を引き継ぐのが狙いであった。

世界保健機関(WHO)は、第1回政府間交渉委員会に対して、歯科用アマルガム、水銀体温計、同血圧計水銀を含む医療機器などに関し、段階的な廃止が望ましいとする

歯科用アマルガムは水銀(45〜55%と銀、銅、スズなどの合金)。

各国NGO(非政府組織)は「有害」として、政府間交渉委では条約化で即時禁止を求めた。

アマルガムは、銀・スズ・銅・亜鉛、高濃度に水銀などが含まれる合金。

 

アマルガムは口の中で劣化し、腐食しやすい傾向があるため、人体に影響を及ぼすおそれがある。アマルガムが腐食するのは、唾液が電解液として作用するからで、その他には、果物・野菜・コーヒー・お茶などの酸も、化学反応を引き起こす要因となる。

また、アマルガムは物を噛む際など摩擦が生じた時に、その熱で水銀を含んだ蒸気を発生するともいわれている。その結果として、水銀の粒子や水銀の蒸気が体内に流出し、自覚のないままに吸収され、腎臓、肝臓、脳などに蓄積される可能性がある。

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