歯科材料等は足りているが、物流で歯科技工物が問題

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青森県保険医協会3/23(水)、先日の久慈、野田村からさらに南下し、田野畑村、宮古・田老地域へ支援物資を届けるため本会 成田副会長(歯科医師)、中村参与、藤林局員が新たに登録した緊急車両で向かいました。以下報告です。 3/23日(水)、ガーゼ、脱脂綿、歯ブラシ、マスク、感染予防品等を積んで、岩手県北の医療機関と避難所を田野畑村と宮古市の田老地区に入りました。 田野畑村の歯科医院1件は津波で跡形もありませんでした。幸い、先生及びご家族は無事で避難所におられ、元気そうでした。再建は「見通しが立たない」と言っていました。同地区の国保診療所は少し高台に位置していたので難は免れ、診療していました。そこの歯科医勤務医と30分位話を出来ました。歯科材料等は足りているが、歯科技工物が物流の関係で全く出せないし、来ないと言っていました。昨日まで電話が全く使えず情報がなかったとも言っていました。やっと衛星携帯電話が村から支給されたそうです。 同村の漁港沿岸は全滅です。 田老町は全滅です。残っているのは少し高台にある小学校、中学校くらいです。この地区は、何ら報道されていません。歯科医院1件流失、国保診療所跡はあるものの壊滅的被害で当然診療は出来ません。国保診療所の院長は高台にあるグリーピア田老と宮古北高校で診療にあたられ、加えて避難所8カ所も巡回し、面会出来ませんでしたが、そこで働く看護師さんから話を聞くことが出来ました。 「今日は国境なき医師団が入って診療している。院長も被災し、他のスタッフ全員も被災している。このような状況で人手が足りない。医師も必要だが、看護師等の医療スタッフの援助も継続的に必要」とのことでした。食品等のものは入っているが、医療材料等は幾らあっても良い。支援物資は本当に助かると、持って行った物資の殆どをここにおいてきました。名刺交換して今後の支援等について連絡取り合いましょうと言って返ってきました。医師が足りていると言っていますが、現場をマスコミで報道されている被災地は足りているかも知れませんが、他の地区では全く足りていません。当然、医療スタッフもです。 今、頑張っている医師、歯科医師、医療スタッフも、患者さん・住民を診療している他に、殆ど被災者です。(報告 中村寛二)
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