ジョン・レノンのクローンを作り出そうとする歯科医の計画に世界中からブーイングと冷やかしが殺到
Livedoor NEWS:ロケットニュース24 2013年9月3日
音楽にあまり詳しくない人でも、ジョン・レノンの名前を聞いたことがない人はいないだろう。世界一有名なロックバンド「ビートルズ」のメンバーとして、ソロアーティストとして、多くの人に計り知れない影響を与えたミュージシャンだ。
1980年に悲劇的な死を遂げて30年以上が経つが、彼の音楽は今なお世代を超えて愛され続けている。
そんなロック界のレジェンドであるジョン・レノンの歯からDNAを取り出し、クローンを作成する計画が進行中なのをご存じだろうか?
計画を知った多くの人がショックを受け、今や世界中で議論が巻き起こっている。
そこで今回は、ジョン・レノンクローン計画の流れとそれに対する意見の一部をご紹介しよう。
・歯を落札したことがきっかけ
カナダ人の歯科医、マイケル・ズック氏は大のビートルズファン。
2011年、彼はイギリスで行われたチャリティーオークションで、ジョン・レノンの歯を約300万円で落札した。
歯は元々、今から約50年前にジョン・レノンが虫歯治療で抜いたもの。
当時の家政婦の娘がその歯を保管していたが、ほぼ半世紀を経て公の場に出されたのだった。
・クローン計画を世界に発表
憧れの人の歯を手に入れたズック氏は、やがて常識では考えられない行動を取る。
歯からDNAを取り出し、ジョン・レノンのクローン人間を作り出す計画をホームページ上でぶちまけたのだ。
・クローン作成計画の障害
ただ、ズック氏が自分の計画を実現するためには、少なくとも3つの壁を乗り越えなくてはいけないもよう。
1つ目は、技術の問題。
現在、羊のクローン化には成功した例がある。
しかし、人間となると前例がなく実際に行うのは難しいという見方が強い。
次に、歯の状態。
歯は今から約50年前に抜かれたもの。
今やボロボロで、そもそもDNAを取り出すこと自体できるのかが疑問視されている。
ちなみに、オークションに出品された時点で、DNA 鑑定ができないほどに傷んでいたという。
そして、最も大きいのが倫理の問題。
クローン人間を作るとは、人格を持つ一人の人間を科学技術で生み出すこと。
「そんなこと許されるのか?」という意見が出るのは当然で、ズック氏の住むカナダをはじめ、法律により禁止されている国が多い。
・歯科医はスーパーポジティブ
しかし、ズック氏は、計画の実現を阻むものなど何もないかのように、極めて前向き。「DNAからマンモスのクローンを生み出せるとしたら、人だって可能なはず」、「ジョン・レノンのDNAを完全に配列できる可能性を考えるだけでも興奮する。近いうちに実現するよ」などと述べており、一直線に暴走しているのだった。
・世界中から非難殺到
このようなズック氏の言動に対して、Twitterなどのネット上では国内外から様々な意見が続々と書き込まれている。そして、その多くは非難や計画を皮肉ったコメントだ。一例を紹介すると......。
「ズック氏は現代のフランケンシュタイン博士か」
「私はビートルズのファンだが、クローンは勘弁して欲しい」
「オノ・ヨーコは今すぐこいつを告訴しろ!」
「心の底から身の毛がよだつ」
「クローンが生まれるのだったら、私もちゃんと歯磨きするか」
「こういうことを禁止する新たな法律を早く作れ!」
「頭のおかしな人間が大金を手にするとこうなるんだ」
「クローン技術は、クールな最先端から気持ち悪いクソ技術に落ちたな」
「ジョン・レノンのクローンが自分の生まれた経緯を知ったら、自殺するね」
「確かなことは、歯科医が一種の変態ということだ」
などなど、多くの非難やからかいの意見が寄せられている。このような見方を気にすることなく、彼は突っ走るのか?それとも諦めるのか?いずれにせよ、今後のズック氏には、とてつもなく長く曲がりくねった道が待ち受けていそうだ。
(執筆:和才雄一郎)
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