歯内療法の診断のBasic

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日本歯内療法学会の2011年度専門セミナー(第18回)は11月20日、東京・千代田区5番町の日本大学桜門会館の会議室で開かれた。

今回は歯内療法のスタンダードを考えるシリーズ「患者さんから信頼される診断を考える」をテーマに、二人の講師が講演をした。

日本大学歯学部放射線学教室の橋本 光二准教授は「歯科画像診断の注意点と歯科CTの臨床応用で講演した。

まら、「歯内療法の診断のBasic」と題して、徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部歯科保存学分野の松尾 敬志教授は以下講演をした。

<「歯内療法の診断のBasic」 講演の概要>

まず、診断とは何かを考える。

診断とは患者さんやその病気の状態を正確に把握し判断することだ。

そして、何のために診断を行うかを理解する必要がある。

病気を治すには正しい治療をする必要がある。

正しい治療をするには適切な治療方針をたてる必要がある。

適切な治療方針を立てるには「正しい診断」が不可欠だ。

言い換えると診断が正しくないと病気は治らない。

一般的に診断をつけることは、病名をつけることと考えられている。

しかしながら、病名をつけたことで診断できたということは早計だ。

特に歯内療法で扱う疾患は炎症性疾患が多いため、炎症という流れの中で診断する必要がある。

すなわち、診察ごとに診断し治療する必要があるとことだ。

病名とその病気がどのカテゴリーに入るかを示すものだ。

だが、それは医療関係者間のもコミュニケーションには便利であるが、実際の病態の診断にはあまり意味をなさないこともある。

例えば、歯髄炎において急性一部性?液性歯髄炎という場合、抜髄するかどうかの決定には炎症の範囲が重要となる。

だが、一部というのは漠然としており、治療方針を決める病態を正確に把握できているとは言えない。

(歯髄炎の診断について焦点をあてて講演した。従来の歯髄診断名の問題点をエビデンス伝巣ベースで説明。そして、現在よく用いられている可逆性・不可逆性歯髄炎という診断名の問題点について解説した。また、可逆的な歯髄保存を目指した歯髄の診断法についても言及した。詳細は後日)

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