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最近発刊された、雑誌「ＺＡＩＴＥＮ」の特集事：歯科医「倒産ラッシュの悪夢」、週刊ダイヤモンドの特集「歯医者の裏側」、週刊ポスト「歯並びのいい人はなぜ長寿なのか」、サンデー毎日「遺伝子ビジネス歯科医参入の深層」など、歯科衛生週間にちなんで、歯科の記事を掲載しているのかは不明だが、歯科の話題を焦点を当てた記事が目に付いている。6月10日〜13日にかけて、サンケイスポーツ、東京新聞、週刊ポストの各記者から、社会の話題を通して歯科への認識等を聞くことができた。

サンケイスポーツの記者は冒頭、「スポーツ新聞の記者といいながら、記事は書いたことはありません。最初の産経新聞から夕刊フジ、そしてサンケイスポーツと所属がかわりました。文化報道部として、政治経済の動向を取材しているのです」と経緯を説明。歯科を含めた健康・医療については、「行政との係わりや永田町絡みで取材ということになります。医師会や歯科医師会の代表の候補者の情報分析や裏事情などですかね」と述べている。

同時に「その意味では、政治問題を扱うのでも、官邸に詰めている産経新聞政治部の記者とは、違う視点での取材記事になります。似たような記事を書くわけにはいかないので。産経に対しては独自の編集視点を指摘される人がいますが、事実は事実ですから変えられません。その解釈理解の方法はあるかもしれません」と苦笑いして説明した。

歯科については、「確かに歯科の活字が目につきますが、正直、特別な意識はないと思いますが、自分の勉強不足でしたが、東日本大震災での遺体確認での歯科医師の活躍を改めて知り感動しました。このようなことは、報道されていたと思うのですが、もっとしていいと思います」とした上で、ある政治評論家に「スポーツ新聞でも、政治ネタを扱ってもいいと思う。スポーツ新聞の愛読者にも少しでも、政治を身近に感じせるという重要な役目を担っている」と指摘され納得したことがあったと述べていた。

一方、以前から面識のある東京新聞の記者は、「歯科医師会と聞くと、どうしてもう日歯連盟事件を想起するのですが、改めて組織の大きさを実感しています。現在は、都議会選挙を追っています。うちはある意味全国区版ではないので、大手新聞社より踏み込んだ取材内容が求められていると自覚していますので、各選挙区に割り当てられた記者が昼夜取材を重ねているはずです」と過去の事件に触れていた。

歯科については「特集を組まれていましたね。よくできていると思いますが、ネタが出尽くした感があるのも事実だと思います。ただ、歯科はネタとして書き易い面があるもの事実です。自由診療がはっきりありますからね。患者（国民）の不満や苦情があれば、取材として取り上げやすいのですね。まして政治家や著名人が絡んでいればなおさらです。今は、歯科医師の国会議員は随分増えたのではないではないですか。今度の参院議員選挙でも日歯推薦の石井みどり参院議員、神奈川の新人島村大候補、長崎県の現職・大久保潔重参院議員がいますが、どうなのですかね」と関心を示していた。

歯科医療については「インプラント治療患者の死亡裁判は、大きな一つ節目になったのでは。日歯連盟事件の取材を通じて懇意にさせていただいた先生の中でも、当時からやっている先生がいましたから、広くインプラント治療が普及していると実感しています」と淡々と述べていた。

週刊ポストの記者は、「ポストの中には、医療担当の記者がいませんので、私にその分野で育ってほしいという編集部の意向は理解しています。まあ、医療は専門的な知識が求められますが、国民の関心事であることは間違いない分野です。歯科は、昔のイメージとは違っていますし、私の世代（20代）では、結構口腔ケアの重要性が指摘されているが、周囲の仲間でも議論になっているほど、広がっているようです」と最近の傾向を報告している。また、「今後に向けては、広く人脈形成して、多くの人の出会いをして、現場の意見を汲み上げた記事を書きたいと思っています。最近、歯科を取り上げるマスコミには、特別な理由があるかどうかは知りませんが、関心が高いからではないですかね。批判的、否定的な内容になっているが、歯科がベールに包まれている部分を表に出しているに過ぎないと思っています。詳細には理解できていないが、歯科はこれから重要な分野だと思っていますので、歯科からの発言を期待したいです」とエールを送っていた。

三人に通じて言えることは、"8020運動""口腔ケア""インプラント"を普通に理解していた。しかし、歯科が抱えている問題を、具体的に深くまで知っているということではなく、まだまだ医療問題として歯科がクローズアップされるまでには至っていないが見えており、課題は尽きない。