昭和大学歯学部でのキーワードチーム医療

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各歯科大学・歯学部に教育理念や目標があるが、昭和大学歯学部でのキーワードはチーム医療である。

歯科医療も医療の仲間であり、歯科医師も医療人であることを原点とした教育をしたいと考えている。

そして国家試験に合格しないと活躍できないので、そのためにも勿論努力をするが、国家試験が目標ではなく、生涯社会で活躍できる人材を育成したい。

今までも、これをしましょうという教育が目標があった。

だが、学生がアウトカムにこれができるということが、社会のニーズに合っていなければならない。

アウトカムでこれからの社会が必要とする臨床能力を身につけて、社会に出してさらに活躍させていきたい、そのように考えている。

勉強では知識をおぼえる、そして技術を覚えるが、大事なのはなぜ歯科医療を行うのかというプロフェッショナルリズム、また患者を含め地域の人たちとのコミュニケーション能力などバランスのとれた知識、技能、態度などだ。

そして何をもって社会へ出ていくのか、そので出口に相当するものを評価する。

統合された客観的な臨床評価、オスキーがあるが、独自に学生が昭和大学を卒業した時には、このようなことができるということを評価できるものを初めている。

医療面接、診査・診断能力など従来の知識だけを問ふのではなく、あるいは実技の試験だけではなく、もっと他のものを活用して、そこにITを導入していきたいと考えている。

知識をベースにしているが、技能的なもの加え、態度、意思決定などをどのように育ていって、どのように評価したらいいんか。

一回きりの○×式の国家試験でそのようなものを評価できるのか。

料理番組のようなつまみ食いのようは方法で6年間の教育成果を評価できるのか。

学生は時間をかけて成長していく、それを観察していく。

学生がそれを見ながら成長していくのが、電子フォートフォリオの利用である。

では、どうして昭和大学はそれをやろうとしたのか。

1年生の時には、富士吉田市のキャンパスがあり、医療系4学部の学生が全寮生活をしている。

共通のベースの医療人としてのコミュニケーション能力を身につけるなど人間形成に役立つ幅広い教育が行われる。

1年生の時には横のつながりはよいが、2年生以降、東京に戻って来て6年生までの縦にも結びつけて教育をする。

1年生から学生が成長していく過程を把握していきたい、学生自分で記録をとっていきたい、我々教員もそれを支援していきたい。

教員があれをやれ、これをやれと上から押しちけるのではなく、学生支援していく。

チーム医療ができる専門の医療人を養成するためには、1年生の時代から卒業までの一貫した教育が必要だ。

そのためには、学生が将来の医療人としての長期の目標をもってほしい。

目標に対して、評価をし反省をする。

目標設定の繰り返しのなかで、学生も成長の過程が分かる。

できるよになりたいこと、知りたいこを学生は具体的に挙げて書き出す。

医療面接で、患者さんの主訴を正しく聞いて把握することができるようになりたい。

患者さんの全身状態を把握できるようになりたい。

患者さんのお話を聞きたい。

どのようにしたら緊張せずに医療面接に臨めるのか知りたい。

このように学生が目標シートに目標を書く。

そして、特に我々教員が思うのは、学生たちにコミュニケーション能力が備わっていないことだ。

このようなものは時間をかけてやらなけれならないが、他のスタッフ、患者、地域住民との色々なコミュニケーションをとるために。

また、いろいろな方の生活のなかでいい人間関係を築くにはどうしたらいいのか。

そしてチーム医療を実践できるのか、コミュニケーション教育にも力を入れている。

他の学部と一緒にやる実習もある。

医学部附属病院での体験学習もある。

医学部、薬学部、看護学部の学生とともにチームを組んで仕上げのための実習もある。

このように盾につながるような教育の記録を電子ポートでとっていく。

1年生の時には、地元の歯科医師会の先生方にも協力をお願いをして地域の歯科医療の見学実習もしている。

将来の歯科医療が見えてきた。

患者さんの気持ちが理解できた。

患者さんとの円滑なコミュニケーションがとれなかった。

いろいろなプラスのことマイナスなこと学生は電子ポートポリオに記録する。

2年生になると患者さんとの円滑なコミュニケーションなど次の目標が見えてくる。

そして4年生になると結構反省すべきことがいっぱい出てくる。

提出物を学生はちゃんと書けるとも限らないので、指導をする。

4年生では俳優を使って模擬患者との医療面接をしている。

ビデオに記録し、振り返りをさせている。

学習者が中心になって振り返りながら成長していくことを基本にしている。

到達目標に対して、どの程度達成できたかを自己評価ができる。

目標を適切に立てて、これができたという達成感をもちながら学生が成長する。

最終的には医療人としての将来展望を考えながら学習していく。

バーチャルの模擬患者などのITを利用した教育に取り入れながらやっている。

 

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