手術時間の短縮に繋げる取り組みに応用

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東京大学先端科学技術研究センター

東京大学先端科学技術研究センター(東京・目黒)と日本マイクロソフト(東京・港)は、入力デバイス「Kinect(TM) for Windows(R)」を応用し、重度の障害がある方の活動を支援するソリューション「OAK」(オーク)を共同開発した。

「Kinect」は人の動きや声などの自然なしぐさをとらえるソフトで、当初は「コントローラーを必要としない新しいゲームシステム」として家庭用ゲーム機 Xbox 360(R)用に発売された。その後、Windows パソコンで動作する「Kinect for Windows」も登場。

身振り手振りや音声などで直感的にコンピューターを操作できるため、エンターテイメント、製造業、医療やヘルスケア、教育、教材関連、広告、小売など、多くの産業での活用が期待された。

三井ホーム株式会社では、千葉県・柏の葉キャンパスエリアにおける実証実験住宅内でのブラインドの開閉、テレビのオン・オフ操作などに使われている。

また、九州大学大学院芸術工学研究院・デザインストラテジー部門が長尾病院と共同で、患者の動きをゲーム感覚で追跡・評価することでリハビリへのモチベーションを高める研究を実施。

東京女子医科大学では、脳外科手術や歯科口腔外科で執刀医が無菌状態と集中力を保ったまま患者情報を必要なときに表示させ、手術時間の短縮に繋げる取り組みに応用しているという。

「OAK」は、脳性まひや脊髄性筋萎縮症などで重度の障害がある人がする口の開閉や手の動きなどといった任意の動きをKinect for Windows センサーで検出し、その人が意思を表したり、能動的に活動したりすることを支援する。

東大先端研と日本マイクロソフトは、この「OAK」を利用した「重度肢体不自由・重複障害のある子どものためのICT活動体験プログラム」を全国の主要都市などで実施し、知見を集める予定だ。

「OAK」は今後、Kinect for Windows センサー、フィッティングやサポートをセットにしたパッケージとしての販売も検討されている。(今一生)

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