厚生労働大臣 舛添 要一様
中央社会保険医療協議会 委員各位
愛知県保険医協会勤務医の会
代表 中川 武夫
2010年診療報酬改定に関する要望
— 医療崩壊を防ぎ、地域の救急医療・入院医療を確保するために —
前略 国民医療確保に対する貴台のご尽力に敬意を表します。
2008年診療報酬改定では、激務を強いられている勤務医対策が打ち出され、病院に係わる診療報酬点数の引き上げが行われました。
しかし、病院勤務医の負担軽減、医師確保の必要性が打ち出された改定となったことは評価できるものの、実際の改定内容は勤務医の労働環境改善に直結するものではありませんでした。
地域の中核病院で救急医療を担うなど一線で頑張っている医師が、これ以上の負担に耐え切れないと病院を去っていく事態は改善されていません。地域医療を支えるべき自治体も、引き続いた診療報酬引き下げによる経営難の中で、病院の閉鎖、統合や縮小が相次いでいます。
地域の救急体制、入院医療を維持、確保するために診療報酬の改善は焦眉のものとなっています。
愛知県保険医協会勤務医の会は、昨年の点数改定による勤務医対策の効果を上げるために施設基準の緩和を求めるとともに、2010年に予定される改定では、実効ある勤務医対策となるよう点数の引き上げと地域の医療を支えている病院が算定できるものになるよう施設基準(算定条件)の大幅な緩和が実現するよう、以下の要望を行います。
要望趣旨をお汲み取りいただき、医療崩壊をくい止め、地域医療を確保し患者に必要な医療が提供できるようご尽力くださいますようお願いいたします。
草々
記
(1)直ちに改善を求める項目
1.入院時医学管理加算(A200)の施設基準について
①入院を行っている標榜科の条件から精神科、産科又は産婦人科、整形外科をはずすこと。
②外来での選定療養の届出を条件からはずすこと。
③病院勤務医の負担軽減、体制整備が求められているが、増員をしたくとも医師供給体制が整わず困難な状況があり、この点数だけで直ちに実施できる状況にない現状から、算定のための施設基準からはずすべきである。
④全身麻酔の患者数の要件をはずすか大幅に引き下げること。
2.入院基本料(A100)の施設基準について
現在、病棟ごとの看護師の傾斜配置は認められており、入院基本料の算定についても個々の病棟単位での届出を認めること。
3.医師事務作業補助体制加算(A207-2)の施設基準に
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