国民体育大会へ歯科医師が公式な参画と支援

カテゴリー
記事提供

© Dentwave.com

第24回日本スポーツ歯科医学会総会・学術大会は既報のとおり6月29、30の両日、渋谷区代々木神園町の国立オリンピック記念青少年総合センターで開かれた。

プログラム・抄録集には、石上惠一大会長(東京歯科大学スポーツ歯学研究室教授)の挨拶、安井利一理事長の挨拶についで、福岡ソフトバンクホークスの王貞治会長の挨拶が掲載されていた。

今年は、日本体育協会が公認する「公認スポーツデンティスト」の養成される記念すべき年である。

これは国民体育大会へ歯科医師が公式な参画と支援を行うための重要な資格認定と考えられる。

これまで、国体開催県の歯科医師会等を中心としたボランティア活動が主流であった。

「これからは歯科医師としての専門性を発信できる立場となった」と安井理事長は意義を述べている。

メインテーマは「スポーツ基本法・スポーツ宣言日本におけるスポーツ歯科医学の使命!」。

「公認スポーツデンティスト」の養成は実践科学としてのスポーツ歯科医学を確かなものにする絶好の機会だ。

平成23年8月24日から「スポーツ振興法」は50年ぶりに全部改正し、スポーツに関し、基本理念を定め、並びに国及び地方公共団体の責務やスポーツ団体の努力等を明らかにした。

また、スポーツに関する施策の基本と事項を定めた。

<王貞治会長の挨拶要旨>

「最近、若い選手たちがマウスピースを噛んでプレーしている姿を、よく見かけるようになりました。私たちが現役時代にはそのようなものがなく、バットを振り込む度に歯を食いしばっていたため、私の奥歯はボロボロでした。

インパクトの瞬間、最大限の力が歯にかかっている証左であり、しっかりと食いしばれるようになれば、パフォーマンスも上がります。

マウスピースは怪我予防だけでなく、噛み合わせの調整により、食いしばれることで、筋力向上やバランス改善に役立っています。

このように、スポーツ界での歯科医学の発達は、選手の歯の傷害治療や予防、そして競技力向上のために、ますます重要になってきています。

今後とも数多くの臨床と研究成果の共有により、選手のパフォーマンスアップにご尽力を賜りますよう。心よりお願い申し上げ、お祝いのメッセージと致します。

招待講演「スポーツ医学の中のスポーツ歯科」、教育講演「顎顔面外傷について—顎顔面外傷の診断と治療—」「外傷歯の診断と治療」

シンポジウム「スポーツ基本法・スポーツ宣言日本におけるスポーツ歯科医学」

スポーツ宣言日本とスポーツ歯科医学の接点

—「安全・安心」なスポーツライフの原点とは?—

我が国のスポーツ行政の動向

DT&DHセミナー「私とスポーツ歯科の活動」

特別講演(協賛:ロッテ)『噛めない心』『限界をつくらない生き方』

座長:石上惠一大会長

講師:工藤公康さん(元プロ野球選手・野球解説者・野球評論家

記事提供

© Dentwave.com

この記事を見ている人がよく見ている記事

新着ピックアップ