トリアージ、搬送 手順確認...高知
読売新聞 2013年9月1日
1日の「防災の日」を前に、高知市池の高知医療センターと県立大は31日、南海トラフ巨大地震を想定した合同災害訓練を行った。
医療関係者や学生ら計約600人が参加し、避難場所の確保、けが人への対応手順などを確認した。
同センターと同大は、研究活動や災害時の対応で連携を深めようと、2011年に合同災害対策協議会を設立。昨年から災害訓練を実施し、今年は地元住民も初めて加わった。
訓練はマグニチュード9、震度7の地震が起こり、津波が発生したとの想定で始まった。同大の実習室などでは、医師や看護師がけがの程度によって治療の優先順位を決める「トリアージ」を行い、けが人の搬送や応急処置の手順を確かめた。
避難所の設営訓練も実施し、地元住民らがグループに分かれて段ボール箱を使った簡易ベッドの製作に挑戦した。東日本大震災で被災した岩手県大槌町で活動経験がある「NPO高知市民会議」の山崎水紀夫理事が「災害直後は必ず物資が不足する。そこにあるもので賄うよう工夫する必要がある」と指導にあたった。
同大健康栄養学部1年 式地麻湖さん(18)は「避難生活は大変なことばかりだと思う。自分に出来る範囲で困っている人を助けたい」といざという時に備えた。また、初めて参加した近くの無職浜田久子さん(79)は「心臓にペースメーカーをつけていて不安だけど、みんなが手助けしてくれた」と話していた。
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