東京歯科保険医協会が第38回定期総会から
<会員の質疑>
— 第38回定期総会 決議(案)について、患者負担を『ゼロ』にすること、消費税の引き上げに反対し、保険診療にゼロ税率を決議するとおあるが、これはどうか?
鳩山政権から菅政権となり、民主党は支持率がアップした。
これは、消費税の引き上げなど現実路線となったことが評価されたといる思う。
決議文は現実から、離れていると思う。
消費税論議も始まるので、今更、消費税の引き上げに反対しといってもはじまらないのではないか。
我々歯科の診療報酬改定の問題もあり、10年後、20年後を考えると、机上のことでちょっと現実離れをしているのではないか。
どうして、決議文に入れたのか教えていただきたい。
中川勝洋会長
社会保障問題で、その財源をどうするのか、今、熱い論議となっているところだ。
『ゼロの会』があり、3年前から患者負担をゼロにする、という運動が行われている。
診療報酬改定を上げよ、と直ぐに言っても3割負担の状態であれば、それにともない患者負担も増えてしまう。
そこで目標として『ゼロ』を神奈川県保険医協会で提案している。
あくまで、『ゼロ』を目標に掲げる。
結果としてそれが、1割、2割になる可能性があっても、『ゼロ』目標でいくことに当協会も賛同し『ゼロの会』参加することを決めた。
そこで、昨年の総会でもゼロの話をさせていただいた。
患者のためを思ったら、ヨーロッパのように定額の負担はあるが、ほとんどがゼロである。
ヨーロッパでは付加価値税でその財源を負担している。
我々がイギリス、ドイツへ行き調べてきたことだ。
先日、日本医師会の会長が、消費税を上げると言ってしまったが、医療人から医療費をまかなうために、消費税を上げると言うべきではないと、中医協の前土田会長から言われた。
消費税については政府、政治の場で言うべきことで、我々医療人から発言すべきではない、と我々も前土田会長と同様に考えている。
私個人としては、先生(質問者)の考え方に近いが、これは戦術として、我々から消費税を持ち出すべきではない。
また、我々は損税を被っているので、保険診療にゼロ税率を適用することは、主張してく。
これは参議院議員選挙後になるが、強い経済がなければ、今の日本の借金体質は変わらないと認識をしている。
経済の安定化のうえで、2年後、3年後になるか消費税の(本格的な)論議となると思うので、我々から社会保障費のために、消費税を上げよとは言えないので、その判断から決議文の案とした。
今年の1泊学習会では、社会保障費の財源でも政策学習会を予定している。
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