医療ロボ「ダ・ヴィンチ」現在は約130台が稼働

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医療ロボ「ダ・ヴィンチ」導入進む 保険適用 県内で3台稼働 長野

2013年10月3日 02:05

 

米国製の内視鏡手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」を使用した前立腺がん全摘出手術に対して、昨年4月から保険が適用されたのをきっかけに、県内の医療機関にも同ロボット導入の動きが広がっている。

昨年11月に県内で初めて信州大医学部付属病院(松本市)で導入されたのに続き、今年に入って長野市民病院(長野市)、長野赤十字病院(同)で相次ぎ導入され、合わせて3台が患者治療の最前線で稼働している。

ダ・ヴィンチが行う内視鏡手術は、通常の開腹手術と違って長さ1〜2センチ程度の腹部切除で済み、出血量も少なく患者の身体への負担が大幅に軽減される。国内では平成12年に初めて導入され、22年から一般の診療に使われるようになった。さらに昨年の保険適用で導入が一気に広がり、現在は約130台が稼働している。

保険適用は現時点で前立腺がん摘出手術だけだが、世界ではすでに子宮の摘出手術などへの使用が前立腺がんへの使用件数を上回り、国内でも婦人科や消化器科、呼吸器科系の手術治療への保険適用が待たれている。

8月から長野赤十字病院が導入し、手術での運用を開始したのは「ダ・ヴィンチSi」という第3世代の最新鋭機種。導入費用は3億5700万円で、3D画像の高画質化や安全機能強化などが図られた。

第一泌尿器科の今尾哲也副部長は「従来の腹腔鏡だけの手術では鉗子(かんし)操作や画像上の制約も大きかったが、より直感的で精緻な操作が可能になった」と話す。

8月中旬の第1例目から、ほぼ1週間に1例のペースで手術に使用し、いずれも患者の経過は良好だという。「より精緻な手術が可能になり、近くの神経を傷つける可能性も少なく、患者の排尿機能の温存が図れる」と今尾副部長。吉岡二郎院長は「患者にも治療者にも有用な手術支援ロボットだ。保険適用範囲ができるだけ早く拡大されることを期待したい」と話している。

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