インプラント使いまわし 脱落率は通常の4倍の16%

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豊橋市保健所(藤岡正信所長)は4月12日、インプラントの使い回し疑惑を持たれていた関歯科クリニック(豊橋市大清水町・関志乃武院長)の調査結果を明らかにした。

それによると、使い回し疑惑について、 肯定も否定もできないと微妙は状態。

2004年2月から今年1月までの インプラント埋入手術を受けた患者30人のカルテ、 レントゲン写真などを抽出して調査。

手術同意書について、30人中5人のみ。

いずれも初診日が昨年7月以降の新しい患者だけ。

それ以前の患者については確認できなかった。

初診の当日、埋入手術を受けた患者が22人 (77%)。

 患者の中には糖尿病や肝炎キャリアなどの疾病を持つ人も見られた。

しかし、適切な検査が行われてかは不明。

また、カルテに記載されたインプラント埋入本数と、 最終レントゲン写真に写るインプラント本数とを比較すると、 埋入本数と残存数が一致するのは10人。

 20人 (66%) に脱落が起きていると推定された。

確認された30人の埋入総本数は549本。

推定脱落数は88本。

脱落率は16%で、これは通常の4倍。

 

インプラントの脱落率は喫煙者で15.8%。

非喫煙者は1.4%。

 

フィクスチャー712本による293個のインプラント補綴物5年間の安定率は98.7%。

上顎において621本のフィクスチャーによる250個のインプラント補綴物の2〜8年の安定率は99%。

 下顎において506本のフィクスチャーによる247個のインプラント補綴物の2〜8年の安定率は97%。

 ブローネマルクインプラント4641本において69本(1.5%)が早期に失敗したそのうち多数を占めたものは骨が軟質で著しい吸収を示す上顎、および7mmのフィクスチャーに認められた。

 今から10年以上前に世界では早くも高い成功率が報告されている。

しかし、これらの多くが同一施設において行われた治療結果の統計であることを忘れてはならない。

高い成功率の報告と同時に以下のような統計も発表されている。

未熟な外科医によって埋入されたインプラントの失敗は、経験豊富な外科医によって埋入されたものの2倍ほどであり、その差は統計的に有意であった。

また、高い確率で成功するということは、言い方を変えると低い確率で失敗するということだ。

ある歯科医師が成功率96%。

この確率から言うと、100人に4人失敗するということ。

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