日本口腔インプラント学会認定施設 東京形成歯科研究会の主管で国際血液生体材料臨床応用会議(奥寺元大会会長)が2月10日〜12日、横浜国際会議場パシフィコ横浜4Fで開かれた。
奥寺元 大会会長に聞く
— 国際血液生体材料臨床応用会議について
奥寺元さん(東京・北区開業9
今日、インプラントには色々なテクニックがあり、患者の求めに応じられる状況下にあります。
最先端の医療を駆使して、その時代における最高な医療を目指す現在の臨床現場では、骨再生や軟組織再生を絡みながら、美容外科、口腔インプラント治療が行われてきました。
しかし、未だ発展途上の再生医療の最前線では、その理論の一部は既に臨床応用されています。
では、それが多くの臨床家が確信を得て、臨床応用されているのかというと、そうではありません。
そこで今回、国際血液生体材料臨床応用会議が再結成されました。
この会議は、より専門性が高い国際的情報の場として活動を行うことにより、的確な臨床が提供できることを目的として開催されました。
— なぜ、血液生体材料を臨床に応用するのですか?
奥寺
術式には問題がないのに、インプラントが自然に脱落するケースがあります。
血液生体材料臨床については、少しは学会発表に含まれていますが、まだ、一般臨床家の間に浸透しているわけではありません。
これまでのインプラントの学会は、補綴誘導型できています。
そこで、口腔外科絡みの学会、あるいは口腔外科主体のインプラント学会の方向へ行くことが期待されます。
確りとしたエビデンスに基づき、脱落のないインプラント治療を目指す必要があると思います。
血液に由来する成長因子、つまり生体適合物質のフィードに関係する専門家を集めている学会ですから、安全性に基づいて、臨床家を啓発していきたいと考えています。
— 専門家として、どのような人が参加していますか?
奥寺
私が大変お世話になり尊敬する台湾陽明大学の蘇 正堯先生は、歯学部の中で血液生体応用の講座を持ち、積極的に活動をされ、その実力から、本会の会長職についていただきました。
また、国際的な米国学派のDr. Robert MARX欧州学派のDr. A BADRのお墨付きをいただきました。
また、フランスからDr. Thierry Burnouf が来日しましたが、WHOのコンサルタントをしています。
さらに、ドイツからDr. Augustinus Baderが、アメリカからDr.
Richard Kraut(米国アインシュタイン大学)などが参加しています。
韓国から参加者がいます。
特に台湾ではインプラントの失敗を乗り越えるためには、血液生体材料の臨床応用が不可欠と考え、患者さんのためにも良いと早い時期から取り組んできました。
今回来日したHenry Che-Yao Sudesuhaは、日本で勉強し台湾で活躍しています。
— 歯科大学の先生方の姿も多いですね
奥寺.
臨床と研究、そして教育の場で、血液生体材料の応用が広がる端緒になればよいと考えています。
我々は小さな組織に過ぎませんが、このような時代に来ていることを啓発する使命感から、多くの歯科専門雑誌、新聞等への宣伝・広報のほかに数多くのダイレクトメールを配布しましたので、今回は150名余が参加しました。
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