よい義歯とだめな義歯を分ける 7 つのルール

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神奈川歯科大学同窓会 学術講演会

よい義歯とだめな義歯を分ける 7 つのルール 

—ルールを知れば総義歯が変わる— 

無歯顎率の低下は総義歯患者を無くすものと一時期予想されたにもかかわらず、爆発的な高齢者人口の増加により、両項目のかけ算となる無歯顎患者の総数はむしろ増加しているという予想外の現実が生まれています。

ただしかつての無歯顎患者ではなく、顎堤吸収の著しい難症例ばかりが対象患者となっています。 

そのため、昔のように易しい症例から順を追ってトレーニングをするということができず、初学者でもいきなり難症例に対応せざるをえない状況が生まれています。

さらに、老人介護施設や在宅など、制約の多い環境下での診療機会も増えています。

つまり、余裕がないということでしょうか、近頃、従来のオーソドックスな手法を避け、様々な特殊な術式や理論に飛びつく先生も増えているように感じられます。

しかし、術式のみに目が向いて、なぜそうすれば良いのか、何が問題なのかという本質を理解していない先生が多いため、臨床現場に混乱があるように思われてなりません。

どのような術式を用いようとも、最終的に口腔に収まり機能する義歯は一つのはずです。

しかし、そのゴールとなる義歯のあるべき姿をつかめていないため、術式は同じでも偶然うまくいく時もあれば、駄目な義歯となってしまうこともあるようです。

 そこで今回の講演では教科書には書き難い臨床の本音をまじえ、ゴールとなる義歯はどうあるべきかをテーマとして、印象に係わるファクターと咬合に係わるファクターに分け、お話します。

前者では、特に顎堤吸収の著しい下顎の舌側形態など、多くの先生方が誤解している部位に焦点を当てます。

また後者では、歯槽頂間線法則が万能の理論とは見なされなくなった現在において、本当にフルバランスドオクルージョンは必要なのか、義歯に付与すべき咬合の理想と現実のギャップをどのように考えるべきか、実践的な咬合様式、咬合調整についてお話しします。

多数の症例写真とビデオに対し"鈴木のルール"を使ってわかりやすく解説します。

新たに何ら機器を買いそろえなくても発想を転換するだけで明日からの臨床が変わる、そんな講演会にしたいと考えています。          ( 鈴木哲也 )

 

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