みやぎ訪問歯科・救急ステーション

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第2回研修会

 皆様におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。

さて宮城県歯科医師会ではみやぎ県南中核病院救命救急センター内に「みやぎ訪問歯科・救急ステーション」を平成25年9月開設を目指し準備中です。

仙南地域における在宅歯科医療の窓口としての機能が期待されております。

つきましては下記のとおり第2回研修会を開催いたしますのでご出席賜りますようご案内申し上げます。

社団法人宮城県歯科医師会 会長 細谷 仁憲

日 時: 平成25年 2月16日(土) 17時〜19時

場 所: みやぎ県南中核病院 2階講堂

柴田郡大河原町字西38番地1

〔活動報告〕

「みやぎ訪問歯科・救急ステーション開設までの流れ」

宮城県歯科医師会 在宅歯科保健・医療・介護委員長 山﨑猛男

〔講演〕

「がん治療における周術期口腔機能管理」

〜在宅医療を見据えた急性期からの医科歯科医療連携〜

みやぎ県立がんセンター歯科 臼渕 公敏 先生

〔特別講演〕

「最後まで口を使うためのリハビリテーション」

みやぎ県南中核病院 リハビリテーション科

瀬田 拓 先生

主催: 社団法人宮城県歯科医師会

みやぎ訪問歯科・救急ステーション

第2回研修会

参加申込書

FAX 022-225-4843

問合わせ先: 社団法人宮城県歯科医師会担当佐藤・千葉

TEL 022-222-5960 FAX 022-225-4843

市町村名

施設名/診療所名

ご氏名

※グループでご参加の際は

代表者氏名をご記入ください

参加人数

※グループでご参加の際は

合計人数をご記入ください

※会場準備の都合上参加人数を事前に伺いたく存じます。

大変恐縮ですが2月12日(火)までにご連絡をお願いします。

《参加費は無料》

日 時:平成25年 2月16日 (土)17時〜

場 所: みやぎ県南中核病院 2階講堂

大河原町字西38番地1

「がん治療における周術期口腔機能管理」

〜在宅医療を見据えた急性期からの医科歯科医療連携〜

宮城県立がんセンター歯科 臼渕 公敏

男性の2人に1人が、女性の3人に1 人が、がんを患う時代になりました。

また生存率の向上、外来化学療法・放射線治療の普及により、「一見すると」健常者と何ら変わりなく日々生活されているがん患者さんが、歯科診療所など一般医療機関を受診することも珍しいことではなくなりました。

また在宅療養中の患者さんが、がんを患っているということも決して稀なことではなくなりました。

このような時代背景の中、近年歯科による専門的口腔ケア・口腔機能管理が、がん治療における支持療法として有効性であるという報告を受けて平成24 年度、二つの大きな動きがありました。

一つは昨年6月「がん対策推進基本計画」において医科歯科連携による口腔ケアの推進とそれに携わる歯科医師の育成が示されたことです。

これを受け7月「宮城県がん診療連携協議会」では口腔ケア部会が設置され、がん診療拠点病院における周術期口腔機能管理体制の整備を進めております。

もう一つは歯科医療従事者によるがん患者の口腔機能管理の推進を目的に「周術期口腔機能管理」という、診療報酬の新設もこの春ありました。

以上のことから歯科医療従事者にとって、一般歯科診療所においても在宅歯科医療においても、がん患者の口腔機能管理は避けて通れないものとなりました。

そこで今回は、まず広く皆さんに周術期口腔機能管理の概要とそのメリットを解説したいと思います。

次いで歯科医療従事者の皆さんへ、がん患者さんを診察する場合のポイントなど「最低限知っていてほしいこと」をお伝えしたいと思います。

地域の先生方・看護師はじめ医療・介護職の皆さんには、地域医療をサポートする歯科の新しいカタチの一例をお示しできると思います。

<略歴> 臼渕 公敏 (うすぶち まさとし)

平成7 年3 月 奥羽大学歯学部 卒業

平成7 年4 月〜14 年3 月 福島県立医科大学附属病院 歯科口腔外科

平成15 年5 月〜23 年4 月 医療法人渡部会ららら歯科医院 院長

平成23 年6月〜 宮城県立がんセンター歯科勤務

平成24 年4 月〜 宮城県立がんセンター主任歯科医長 現在に至る

平成17 年〜21 年 厚生労働省 がん研究助成金19-20

「がん治療による口腔内合併症の予防法及び治療法の確立に関する研究」研究協力者

平成22 年〜 宮城県歯科医師会 病診連携委員会 委員

平成24 年〜 東北大学大学院歯学研究科非常勤講師

《 特別講演 》 最後まで口を使うためのリハビリテーション

みやぎ県南中核病院リハビリテーション科 瀨田 拓

自動車が走り続けるためには、燃料がエンジンに供給され続ける必要があるが、空になる前に、給油口から燃料補給をくり返すことで、その車はどこまでも走ることができるようになる。

さて、もし、給油口が壊れてしまったらどうしよう。

当然修理を試みるだろうが、修理不能なら普通廃車だ。

それでも、どうしても愛車が手ばなせない時はどうしたらいいだろう。ガソリンタンクに別の穴を開け、給油用チューブを挿入すれば、その車は使い続けることができるかもしれない。

そんなことまでして、愛車を使い続ける必要があるのか。

給油口が壊れたということは、その他の重要な所もかなり損傷しているはず。

そんな議論も大切だが、本日は置いておいて、別の穴から燃料が注入できるようになった車の、元々の給油口をどうすべきかを考えたい。

もう使っていないのだから、ほっとけばいいのだろうか。

ほっとけば給油口は錆びていくが、何か問題は起こるだろうか。

ところで、口から十分に食べることができなくなった人間はどうだろう。

100 年前なら当たり前に、それで生涯を終えていた。

ところが、最近は別ルートの栄養補給方法がいくつも開発され、賛否は存在するものの、必ずしも口から十分に食べることができなくなったということが、人生の終焉を意味しなくなった。

車の給油口は単なる燃料の入口にすぎないかもしれないが、人間の口は様々な機能を持っている。食べ物の入口としての機能に加えて、話す。呼吸する。

顔の他のパーツと協同して感情を表現する。他にも、かみ合わせが運動や姿勢に影響したり、噛むことが脳機能を向上させたり、口内の環境と全身感染症や発癌との関係も解明されつつある。

このような大切な口腔機能をできるだけ維持する最良の方法は何か。

それは、使うことである。わずかでも可能なら食事をする。少しでも話し、笑い、歌うことで

ある。

そして使いやすいように、汚れを減らし、歯や粘膜を整えることである。

良好な口腔環境を維持して、少しでも食べ、話し、笑い、歌い続けるためには、地域の歯科関連職種とリハビリテーション関連職種が協働して援助することが大切であることは、あえて指摘するまでもないことである。

病院勤務のリハビリテーション科医師の枠組みに囚われることなく、さらに深く地域に貢献できるよう努力を続けなければいけないと考えると同時に、近く開設される「みやぎ訪問歯科・救急ステーション」にも大いに期待したいところである。

<略歴> 瀨田 拓(せた ひろし)

平成9 年 3 月 東京慈恵会医科大学 医学部医学科 卒業

平成13 年4 月〜平成15 年6 月 東京逓信病院リハビリテーション科

平成15 年7 月〜平成17 年9 月 東京慈恵会医科大学附属病院リハビリテーション科助手

平成17 年10 月〜平成19 年3 月 東京都立墨東病院リハビリテーション科

平成19 年 4 月〜平成23 年9 月 東北大学病院 肢体不自由リハビリテーション科 助教

平成23 年10 月〜平成24 年3 月 みやぎ県南中核病院 リハビリテーション科 科長

平成24 年 4 月〜現在に至る 同 部長

資格・役職等:日本リハビリテーション医学会 専門医・指導責任者

日本摂食・嚥下リハビリテーション学会 評議員・認定士

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