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ニュース

2009/07/15

厚生労働省・行政・政治

IT戦略本部・「日本版EHR(仮称)」を提示 歯科の対応に不安

  政府のIT戦略本部(本部長=麻生太郎首相)は、このほど2015年までの将来ビジョンを示した「i-Japan戦略2015」で、「日本版EHR(仮称)」の実現を目指す方針を明確に打ち出した。EHR(Electronic Health Record)とは、地域の医療機関連携ネットワークを利用して個人の医療・健康情報の共有化を図る取り組み。個人の生涯にわたる保健医療サービスの情報管理基盤となることが期待されているほか、国レベルでは医療の質的向上、医療費の削減など、医療構造改革の目標を達成するための有力な手段として注目されている。 IT戦略本部が7月6日に決定したi-Japan戦略2015は、医療・健康分野を3大重点分野の1つに位置付けた。EHRによって、個人が入手した健康情報を医療従事者に提示することが容易となり、医療過誤の減少につながるとしたほか、過去の診療内容に基づく継続的な医療サービスを受けることで不要な検査を回避できるとしている。  処方せんの電子交付や調剤情報の電子化は、処方情報から調剤情報に至る際の変更内容を、患者や医療機関にフィードバックすることで、医療サービスの安全性や利便性を高めるメリットがあると指摘。匿名化された健康情報を全国規模で集積し、疫学的に活用することで医療の質的向上につなげることが期待できるとした。  日本版EHRを実現させる方策については、医療機関などでの安全性の確保を前提に、レセプトオンライン化を契機に整備が進むと期待されるネットワーク接続環境を有効に活用する考えだ。医科は既に対応を進めているが、歯科も同様に対応を迫れているが、その動向についての情報が少ないもの事実であり、原量宏氏(香川大瀬戸内圏研究センター特任教授)は「電子カルテが導入されれば、歯科も簡単にネットができるはず。十分な対応をされると思っていますが・・・」と現状認識を示した。去る6月4日に開催された日本医療情報学会医療IT政策総合研究部会で、田中博・東医歯大教授は、「医療の安全や質の向上、医療費適正化などは、先進諸国共通の課題であり、近年欧米諸国は、その根本的解決策としてEHRの実現に向けている。つまり、どこでも、国民一人ひとりが自らの健康・医療情報を”生涯を通じて”管理把握できることである」と報告。同時に、「2011年に完成するレセプト完全オンライン化や義務的健診政策で、職域的健康保険組合に蓄積される健康保険情報、さらには、それを国民的規模で集積された”保健医療ナショナルデータベース”と統合することによって日本版EHRが実現されると考えられる」と述べていた。

奥村 勝 氏

オクネット代表。明治大学政経学部卒業後、一般企業に就職。さらに東京歯科技工専門学校を経て歯科医院、歯科技工所に勤務。さらに日本歯科新聞社編集部記者、雑誌「アポロニア」(日本歯科新聞社)編集長、新聞「Dental Today」(医学情報社)編集長を歴任

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