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ニュース

2009/10/28

大学関係・同窓会

6年制薬学部人気低迷 歯学部と同様な道への懸念

 10月26日の朝日新聞の記事「6年制薬学部人気低迷」が、薬剤師関係者に波紋を投げてかけている。臨床現場で幅広く活躍できる薬剤師を育成するために「薬学部6年制」の政策を導入し、期待が高まっているが、一方で、薬学部志願者は減少傾向を示している。事実、定員割れが続いている大学があるなど、その環境は年々厳しくなっている。私大薬学部の志願者は2005年・12万5千人から2006年・8万1千人と減少した。その理由として、①学費が高い、②修学年限が医師、歯科医師と同様に6年になったが、収入増が期待できない、③薬剤師過剰、④薬剤師への需要が頭打ちであることなどが挙げられる。「この状況は歯科医師が過剰で歯学部定員への抑制が課題。志願者減、定員割れなど、歯科医師と同様な経緯を進んでいると指摘できる」とまとめている。 歯科大学の定員割れ、先行き不安、社会的評価の低下などを反映している現在の歯科と重ね合わせている。こうしたことに「歯科と比較され、またその辿る道として歯科が挙げられているのは残念」と元日歯役員は述べている。 医薬分業の進展により薬局等での需要が増えているが、2009年の登録販売者制度の導入により第二類および第三類一般用医薬品を販売するには登録販売者がいれば薬剤師の常駐が不要となり、医薬分業率は70〜80%で頭打ちになるとの予想から薬剤師の需要は頭打ちになるのではないかとの意見もある。 もともと、人口1000人あたりの薬剤師数は1.21と、先進国中では最も高く、厚労省の薬剤師問題検討会が2002年にとりまとめた報告書「薬剤師需給の予測について」によれば、早ければ2006年にも需要は頭打ちとなり、2037年には薬剤師は36万人となるが、需要は23万人として13万人の余剰が出ると予測している。 さらには、2003年就実大学と九州保健福祉大学が約20年ぶりに薬学部を開設、その後も学生数を確保するため薬学部を新設する大学が相次ぎ、2007年までに新たに26大学・学部が新設された。その結果、2007年の薬学科の入学定員は12010人となり、5年間で5000人以上増加した。今後薬剤師の余剰人員が増加することが予測される。

奥村 勝 氏

オクネット代表。明治大学政経学部卒業後、一般企業に就職。さらに東京歯科技工専門学校を経て歯科医院、歯科技工所に勤務。さらに日本歯科新聞社編集部記者、雑誌「アポロニア」(日本歯科新聞社)編集長、新聞「Dental Today」(医学情報社)編集長を歴任

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