骨を壊す細胞の働き抑制 松本歯科大学等が実験成功

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信濃毎日から引用 2月20日(月)

 

骨を壊す働きをする「破骨細胞」が成熟する過程を阻害することで、同細胞の過剰な働きを抑え、関節炎による骨破壊を食い止めることに松本歯科大大学院(塩尻市)の小林泰浩准教授(47)=口腔生化学=らがマウスを使った実験で成功し、米医学誌「ネイチャー・メディシン」電子版に20日付で発表した。

ヒトの関節リウマチや骨粗しょう症、歯槽膿漏(のうろう)などの原因も破骨細胞の過剰な働きであるため、これらの治療法開発につながる可能性がある。

 体内では古い骨を壊す破骨細胞と新しい骨を作る骨芽細胞がバランスよく働き、骨量を一定に保って再生を繰り返している。

このバランスが崩れ、骨を壊す働きが強くなると、関節リウマチなどになる。

従来、骨芽細胞の表面にあるタンパク質が、未熟な破骨細胞の表面のタンパク質「RANK」と鍵と鍵穴のように結合すると、破骨細胞が成熟することが知られていた。

 小林准教授らは、骨芽細胞が分泌するタンパク質「Wnt5a」に着目。Wnt5aが、未熟な破骨細胞の表面のタンパク質「Ror2」と結合すると、その刺激で未熟な破骨細胞にRANKが増え、細胞の成熟につながることが判明した。

 そこで、Wnt5aと結合するRor2の鍵穴のような性質を持った別のタンパク質を作り、成熟破骨細胞が増え過ぎて骨が壊れる関節炎のマウスに投与。

その結果、Wnt5aはRor2と結び付く前にこのタンパク質と結合するため、成熟細胞の増加が抑えられ、骨の破壊を食い止めたことを確認した。

 今後は、Wnt5aとRor2の結合を阻むタンパク質をできるだけ小さくして大量生産を可能にしたり、ヒトでの安全性を検証したりする計画。

小林准教授は「最終的に治療薬の開発を目指したい」としている。

 研究は東京慈恵会医科大(東京)などと共同で行った。

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