被災者医療費減免問題 国への働き掛け動き鈍く—宮城県議会

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河北新報 2013年09月28日

宮城県が3月末で打ち切った東日本大震災の被災者を対象にした医療費窓口負担などの減免措置の再開をめぐり、県議会の議論が続いている。

開会中の9月定例会でも、県の独自財源で復活するよう求める声が相次いだが、県は「国の支援が前提」との立場を崩さない。

減免措置は、国民健康保険加入者の医療費窓口負担と介護サービス利用料を免除する支援策。

事業費は国が全額負担してきたが、昨年10月に補助率を8割に引き下げた。保険者の市町村の負担を肩代わりする形で残る2割を支出し措置を継続した県は、財政上の理由で3月に終了させた。

同じ被災県でも岩手、福島は市町村と1割ずつを負担し、措置を続けている。

天下みゆき氏(共産党県議団)は、25日の常任委員会で「宮城県もできるはずだ」とただしたが、岡部敦保健福祉部長は「宮城の対象者は両県の6、7倍。

県や市町村の負担能力を超えている」と理解を求めた。

低所得者などに対象を限定した上で県と市町村が財政負担し、復活させる案も浮上した。

自民党・県民会議など5会派の議員が代表質問や一般質問で取り上げたが、県は、不公平感のない線引きは困難で、財政負担に難色を示す市町村も多いとして、慎重な姿勢に終始した。

県は12日、国が低所得者などに対象を絞り込んで財政支援を求める新たな要望書を厚生労働省に提出している。

財政負担が少ない枠組みで国に再考を求めた形だが、動きは迅速とは言えない。

国は各省庁の概算要求を締め切り、年末の政府予算案決定に向け連日のように調整を行っている。予算増額や制度見直しを認めてもらいたいなら相当の努力が必要のはずだが、県は要望から約2週間、具体的な交渉に入っていない。

代表質問があった11日、県内の仮設住宅の自治会長らが傍聴に訪れ、真剣な表情で議論の行方を見守った。

減免措置打ち切りが受診抑制につながっているとの調査結果もある。国の決断が不可欠だと言うのであれば、県は実現に向けた意気込みを目に見える形で示してほしい。

(報道部・桜田賢一)

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