歯科衛生士法が業務の実態に合わない

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歯科医療の現場から 歯科衛生士法

(2012年7月12日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】

 業務の実態に合わず

歯科に関する3つの法律のうちのひとつ、歯科衛生士法は昭和23年に制定された。

戦後間もない時代、まだ歯科医院も少なく、歯科衛生士は主に保健所の業務が中心だったようだ。

もちろん国家資格でもなく、1年教育であった(現在は3年)。

この法律でよく議論となるのが歯科衛生士の業務範囲だ。

現在の高度な歯科治療において、この法律が問題となり、ひどい場合は行政指導や処罰の対象にまでなる。

歯科衛生士の業務範囲を記した第2条には「歯牙露出面及び正常な歯茎の遊離縁下の付着物及び沈着物を機械的操作によって除去すること」とある。

このルールを現在に当てはめれば、歯科衛生士は歯周病治療に参加できなくなってしまう。

保険説明会の場でこの法律を守るように言われた時には、言いようのない驚きと怒りを感じた。これはまだ歯周病もほとんど認識されていない時代のルールで、これを現在に適応することは不合理であり、それによって処罰されるのは不条理なのはご理解いただけるだろう。

今では歯科衛生士の歯周病への関わりは大きく、教育プログラムにも入っている。普通に考えれば現在の状況に合わせて法改正を行うべきなのだが、なかなかできないのが現状だ。日本の政治や行政はこうした問題をどのように考えているのだろうか。私たちはしっかりとした歯科治療を、しっかりとした制度の中で、安心して行いたい。(静岡県歯科医師連盟評議員 鈴木龍)

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