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ニュース

2009/05/19

歯科技工士関係

歯科技工海外委託の訴訟に和解案を提示

消費者団体を交え協議の場が必要 5月18日、高裁で注目の歯科技工海外委託の訴訟は、進行協議に持ち込まれ、裁判(弁論)は行われなかった。原告団は進行協議後に、弁護士会館で報告会を行った。(質疑は省略)<脇本征男代表の挨拶>

川上先生(弁護士)を先頭に色々とやってきた。保団連には理解していただき、支援もいただいている。日本歯科技工士会、日本歯科医師会にはそれぞれ2度川上先生から電話をして面談を申し入れたが、いい返事はいただけなかった。日本歯科技工士会には要請文を出し、5月1日に返事をいただいているが、我々は意図的にあえて公表しない。次回は結審だろうと思うが、裁判官はいたって積極的に勇気をもって、この件に関してアタックしていただいている。何とか国から和解などの裁判外の答えを導きたいという考えが裁判官にあるようだ。国は同意してはいただけないのが現状である。

<川上詩朗弁護士の説明>前回は裁判が終わった後に、裁判官の方から進行協議の申し入れがあって、進行協議を始めた。その間、我々は色々な動きをしてきた。我々から和解案を裁判所に出して、裁判所はそれを国の側に投げた。国の側はそれに対して、先週回答を寄こした。それに対して裁判所はさらに検討できないか国の側に戻し、本日を迎えた。今日は裁判が入っているが、その前に進行協議を進めたいので上の階に来てもらいたということで、進行協議を継続することとなった。午後3時から進行協議が始まり、最初、国の側の代理人から話を聞いた。裁判官は3人、6人も入れば一杯となるようは狭い部屋で、我々は外で待っていた。国の側は5人来た。10〜15分国の側が話をして、その後に我々が部屋へ入った。裁判長の方は、国の回答について説明したが、回答を形で残すのは国の側は難しい、という回答であった。そこで、裁判長は、口頭で何か説明できないか、と投げかけたようであった。しかし、何らかの約束を国の側がすることは難しい、という回答であった。実は、それはある適度、想像できる回答であった。裁判所へ来ている代理人は、法務省の関係者と厚生労働省の関係者の二つの省から来ている。今回の件の中身の議論は厚生労働省の管轄である。一方、訴訟の問題は法務省の管轄である。訴訟で何らかの和解を国とすることは、法務省として拒否するのが一般的である。とりわけ一審判決で、我々は負けている。つまり、国の側は勝っている。勝っている裁判で、何で国の側が和解論に応じなければならないのか、が基本的な考え方である。反戦訴訟など大型の訴訟案件や大気汚染などの訴訟があったが、和解を作り挙げる時に障害となるのが法務省の理屈である。どのような形でも残せないのが、法務省の方針である。私はそれを置いといて、中身の問題としている。つまり、厚生労働省サイドの問題であって、歯科技工の海外委託の問題で厚生労働省は実態調査報告書を出している。厚生労働省は実態調査報告書に基づき、何らかの検討をするだろうと思っている。我々は和解案で、検討する機関を設けるよう要請した。それについては、訴訟の中で約束はできない、では訴訟外で要請したらどうするのか。正式な要請があれば、厚生労働省として、要請書を受け取る、ということであった。ある意味では、それは当たり前のことである。我々は要請書を受け取ってもらえるだけで満足するわけではない。問題は、この中身をきちんと検討していただいて、問題点について対応してもらいたい。

 実態調査報告書の他に、保団連の調査結果の報告書もある。それらのものも踏まえて、是非、今後の歯科技工の海外委託について検討し、あるべき姿をきちんと確認していただくことが必要である。訴訟外で約束していただくことが、できないのだろうか。そのようなことを話したが、裁判官はそれについても、難しいだろうとしていた。裁判官としては、どういう思いでやっているのか、長年やってきたので、何らかの形にしてあげたいという強い思いなのである。だから一生懸命やっていただいている。歯科技工士の思いが、裁判官に伝わっている。国の側は、非常に固い。そこでこれを打ち破るのは大変である。裁判官は、「何かできないのか」という問いかけである。裁判官も、「何か知恵が出せないのか」と悩んでいる。今日、終結の可能性もあった。我々は、訴訟外の動きを強めたい、と申し入れた。正式な要請があれば、厚生労働省として、要請書を受け取る、と述べているので、何らかの検討する機関が設けられるように働きかけたい、そのために、もう少し時間をほしいという主旨の話を我々はした。次回の進行協議は6月21日の午後4時となった。これは、弁論ではないので法廷はない。弁論の期日は追って指定である。法務省の壁は厚いので、何らかの解決策をこれまで考えてきた。一つは海外歯科技工委託問題の実態調査を踏まえ、国民の視点から考えるために消費者団体の関係者を含め、この問題を検討する協議機関を設ける。せめて設けると約束せよ、と和解案として出した。これを国の側に受けさせるために、決定権のある舛添厚生労働大臣に何とかアプローチができないだろうか、とある歯科技工士さんを通じて自民党の有力な国会議員にお会いして、お願いした。同時に、この問題を超党派的に解決しなければならない問題であるので、自民党以外の民主党、共産党、社民党などの議員には、我々と会って、海外歯科技工委託にどのような問題があるのか、歯科技工士たちがどのような思いでこの訴訟をやっているのかを、是非知ってもらいたい。裁判所も和解案へ向けて、動いてくれているのでチャンスである。訴訟外の政治のルートからも、この問題を突き上げてもらう。結果的に訴訟にもいい影響が出てくる。端的に海外委託の問題をどうするのか、を政治家の立場での働きかけをしてほしい、との主旨の要請をした。国会各議員とは会うことができた。正式な書面があれば、厚生労働省に働きかけができるということなので、日本歯科医師会、日本歯科技工士会には書面で要請した。裁判とは別に、歯科界の団体として、正面からこの問題を解決するために、文章で要請すれば、厚生労働省もこの問題に応じざるをえない、と国会議員たちも言っているようであった。裁判の細かい進行の内容もあるので、面談し説明したかったが面談には両団体も応じてもらえなかった。

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