▶新規会員登録

ニュース

2009/11/20

学会・学術

“歯科医療情報”を本人確認の効率化に成功

11月14日、新潟県で開催された警察歯科医会全国大会で、青木孝文・東北大学教授(情報科学)と小菅栄子氏(群馬県・警察歯科医会)らは、口腔内のレントゲン写真を用いた実験で、本人確認の作業負担を大幅に軽減することに成功したと発表し、その実用の推進を提言した。データベースの材料として、レセプト、デンタルチャート、口腔内のレントゲン写真などで、いずれも個人情報で、患者の同意が前提となる。レントゲン写真は同じ部位を撮影しても、その都度X線の照射角度などが異なり、画像にずれが生じる難点があった。青木教授と小菅氏は昨年、画像の類似性を数値化する「位相限定相関法」を応用。ズレを自動補正しながら照合するものである。デンタルチャートやレントゲン写真は、個々の歯科医院で新たにデータベース向けの登録作業が必要になるが、治療方法や詰め物の種類、形状など多くの情報が含まれ、現在でも身元確認に活用されている。青木教授は群馬県内の歯科医院で、患者1714人分のレントゲン写真4550枚を使ってデータベース化を実験。新たに撮影した患者の写真と、4550枚の写真をコンピューターで自動照合すると、患者に該当可能な写真を多くても33枚にまで絞り込めることが判明。精度を上げることで指紋同様に迅速な照合が可能になるという。さらに、青木教授は「DNAのデータベース化に比べれば、歯型の方が抵抗感は少ないはず。3つの素材を複合的に活用できれば、大規模災害時にも迅速で高精度の身元確認が可能になる」と述べている。厚生労働省によると、平成19年度に歯科医院から提出されたレセプトは延べ約2億件。レセプトから特徴的な治療情報を抽出、分類すれば容易に数千万人単位のデータベースを構築が可能とされる。身元確認に極めて有効とされる歯型鑑定は、日航機墜落事故やJR福知山線脱線事故などでも有効だったとされている。

奥村 勝 氏

オクネット代表。明治大学政経学部卒業後、一般企業に就職。さらに東京歯科技工専門学校を経て歯科医院、歯科技工所に勤務。さらに日本歯科新聞社編集部記者、雑誌「アポロニア」(日本歯科新聞社)編集長、新聞「Dental Today」(医学情報社)編集長を歴任

keyword

新着ピックアップ


第112回歯科医師国家試験の総評と今後の展望

難易度高過ぎ!?現役歯科医師らが歯科医師国家試験に物申す

ガムを噛んで唾液を出すだけ!唾液検査用ガム

医療広告ガイドライン対策