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ニュース

2009/02/16

歯科技工士関係

歯科医師の重要なパートナーである歯科技工問題

東京保険医協会の第6回記者懇談会の資料から

東京保険医協会は過去2回、東京都歯科技工士会の会長と対談し、その内容を東京保険医新聞に掲載してきた。

歯科医療の一翼の担いであり、歯科医師の重要なパートナーである歯科技工士が、今、非常に厳しい状況に置かれているからであり、東京保険医協会の中川会長が当時の東京都歯科技工士会の金田米秋会長から、歯科技工士の実情を聞いた。金田会長は以下のように説明した。

1)平成18年の歯科技工士実態調査報告書では、一週間の平均労働時間は65・6時間で、3年前の前回調査より4・8時間増えている。午前9時から午後11時過ぎくらいまで、15時間近く働く歯科技工所もある。週71時間労働が勤務者の26.6%、自営者の51.5%で、さらに長時間が強まっている。

2)平均年収は43・5歳で436万円、勤務者は38.5歳で392万円、自営者は50・7歳で502万円、これらには売上から福利厚生費などを引いていない。実際はこんなにもらっていない。

3)歯科技工学校・養成所は全国に65校あるが、うち3校は今年度の募集を停止している。入学率は8〜9割であるが、実際に卒業するのはその約7割である。都内7校のうち3校に歯科大学附属病院があるが、そこも定員割れである。

4)全国に歯科技工免許を持っている人は10万人ほどいるが、実際に就業している人は約3万5000名〜3万6000名である。就職後5年たつと約7割や辞めている。

5)中国の巨大ラボは従業員500名から2500名規模で、世界中から仕事を受注している。海外への技工物の発注は、すでにドイツでは解禁されている。アメリカは技工物の三分の一を中国に発注している。

<取材後記>

東京保険医協会は東京都歯科技工士会の西澤隆廣会長の新会長就任時に、広報部の藤野健正部長が、今後の都技の懸案や事業などについてインタビューを行っている。 

西澤会長は、「2008年の診療報酬改定で、自費が少し増えた感じであるが、接着ブリッジの受注はあまりない。韓国の調査で驚いたのは、歯科技工物はほぼすべて自費で、日本の歯科技工士より韓国の中で経済的には裕福に見えた。歯科技工物作成の技術基準のようなものがあればいいと考えている。良質な補綴物を安定供給し、歯科医師や患者さん、歯科衛生士から信頼を得て、初めて料金問題を主張できると考えている」と述べていた。

東京保険医協会が、歯科技工士の立場や厳しい状況を正面から真摯に受け止めている。第6回目の記者懇談会では、歯科技工問題などで、有意義な意見交換ができたと思っている。(記者の立場で、多少言い過ぎたこともあったが)。

いつまでも見過ごすわけにはいかない”歯科技工士問題”であり、介護現場の問題と同様に、歯科技工士の立場や置かれている厳しい現状に対応(解決)するために、政治問題として取り上げられることが期待される。なお、元歯科技工士で歯科医師の森元主税氏も同席し、懇談会が盛り上がった。(山)

奥村 勝 氏

オクネット代表。明治大学政経学部卒業後、一般企業に就職。さらに東京歯科技工専門学校を経て歯科医院、歯科技工所に勤務。さらに日本歯科新聞社編集部記者、雑誌「アポロニア」(日本歯科新聞社)編集長、新聞「Dental Today」(医学情報社)編集長を歴任

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