歯学部学生の東洋医学に関する意識調査

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長崎大学歯学部では、平成13年に改訂された医学教育コア・カリキュラムにおいて「和漢薬を説明できる」という目標が制定されたことを機に、全国の歯科医師養成学部で唯一「歯科東洋医学」に関する教育を3年次と5年次に40時間以上行っております。

このたび、その教育効果を検証するため、東洋医学教育を実施している本学と実施していない大学における、学生の東洋医学に関する意識調査を実施し、東洋医学教育を歯学部で導入することは、歯科臨床応用への関心を高めるのに有効であるとの結果になりました。

なお、本内容は第31回日本歯科医学教育学会学術大会(平成24年7月20日〜21日、岡山市)にて発表が行われることとなっておりますが、その要旨は下記のとおりです。

歯学部学生の東洋医学に対する意識調査:長崎大学歯学部と東京歯科大学での比較亀山敦史,砂川正隆,王宝禮

東京歯科大学千葉病院総合診療科

昭和大学医学部生理学講座生体制御学部門

大阪歯科大学歯科医学教育開発室

【目的】

平成13 年に改訂された医学教育コア・カリキュラムにおいて「和漢薬を説明できる」という目標が制定されたことを機に,現在医学部では80 大学の全てで東洋医学教育が実施されている。

一方,歯学部では30 時間以上の東洋医学教育を実施している大学もあるが,過半数の大学では東洋医学の教育を全く行っていない。

そこで,学部教育で40 時間以上の東洋医学教育を実施している長崎大学歯学部(以下長大歯)と,6 年間の教育カリキュラムに東洋医学を導入していない東京歯科大学(以下東歯大)の学生を対象にアンケート調査を行い,東洋医学に対する認識の相違を比較したので報告する。

【対象と方法】

平成24 年度の長大歯と東歯大の第3 学年または第5 学年に在籍する学生を対象とした。

アンケートは両校とも平成24 年4 月に実施し,東洋医学に関する知識や興味の有無,歯学部における東洋医学教育の必要性などについて,無記名方式で回答を依頼,回収後に集計を行った。

【結果と考察】

東洋医学に対する興味について,「非常にある」あるいは「少しある」と回答した者は,長大歯の3 年生、5 年生でそれぞれ58%、69%であったのに対し,東歯大では49%、45%と少なかった。

また「全く興味がない」と回答した学生は長大歯5 年生では皆無であったが,東歯大では3 年生,5 年生でそれぞれ10%,9%存在した。

「今後の医療において東洋医学は重要視されていくと思うか」という質問に対しては,両大学ともに半数以上が「非常に思う」あるいは「少し思う」と回答した。

一方で,「将来,東洋医学を診療に活用したいと思うか」という質問に対しては,長大歯5 年生の73%が「非常に思う」あるいは「少し思う」と回答したのに対し,東歯大5年生では36%にすぎなかった。

以上の結果から,東洋医学教育を歯学部で導入することは,歯科臨床応用への関心を高めるのに有効であると思われた。

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