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ニュース

2009/12/18

医療訴訟 事件簿

東京歯科保険医協会・WEDGE 12月号記事に抗議

WEDGE 12月号の記事内容を巡って波紋が広がっている。東京歯科保険医協会は、12月10日の理事会で、WEDGE 12月号記事に抗議することを決め、11月27日付で、WEDGE編集部に抗議文(下記)を送付したことが、このほど明らかになった。日医でも12月16日の定例記者会見で、同記事内容に抗議することを発表していた。【一方的な取材で構成したWEDGE 12月号記事に抗議する】第11回理事会WEDGE12月号に「医師会が築いた 医療の闇 メスを入れるのは今」との記事が掲載された。同記事は、「『レセプト病名』『疑い病名』で診療実態が分からず、医療費は『穴の空いたバケツ』のような状態となっている。」「レセコンからカルテが作られる」などすべての保険医療機関が不正請求を日常的に行っているかのような印象を与え、審査委員会は「仲間内で構成されている」ので「まともな審査が出来るはずがない」などと審査機構そのものの信用を損なうような報道をおこなっている。このような報道を行えば患者は保険医療機関に対して不安を抱き、医療担当者との信頼関係に傷がついてしまう。医療は患者と医療機関との信頼関係がなければ成り立たない。また、真に改善すべき問題を見えなくするなど、問題が多いと言わざるを得ない。特に「関係者」という匿名者への取材で構成するなど、無責任きわまりない記事である。東京歯科保険医協会は国民の歯科医療と健康の充実および向上をはかる立場から、このような記事を掲載したWEDGE誌に対し抗議するものである。審査・支払機関は「診療担当者を代表する者、保険者を代表する者及び学識経験者のうちからそれぞれ同数を幹事長が委嘱」すると「社会保険診療報酬支払基金定款」に定められている。「仲間内」で構成されているわけではなく、保険者側が異議をいう制度はきちんと確立されている。「まともな審査」が出来ていない事実がどこにあるのか。舛添前厚労大臣は神奈川の査定率が突出していることについて「ここまで開くというのは極めて異常」と国会で答弁していることすら紹介せず、一定の結論に誘導しようとも受け取れる。問題にすべきは査定率ではなく査定されている内容であることを認識すべきだ。また、診療側からすれば、保険者よりの審査がされているとの実感が強い。協会は不正請求を擁護するものではない。その点ではWEDGE誌の基本的な考えも同じであろう。しかし、同記事は一方的に医師・歯科医師を悪者と決めつけるだけで、問題の根本的な解決には役に立たない。医療現場では保険制度の縛りが多く、適切な医療が出来ないとか、診療の対価が低すぎる、患者窓口負担が重くて患者が医療機関にかかれないなど深刻な問題が起きている。この問題を解明する視点が今こそ求められている。かつて、個別指導時に担当技官から同様の問題意識で追求された歯科医師が自殺をするという痛ましい事件が起きた。いまだにこのような見方でしか問題をとらえようとしない「関係者」がいるとは怒りとともに驚きを感じる。WEDGE誌には一方的な取材によってセンセーショナルに取り上げることなく、医療問題で何が求められているのかをしっかりと見据えた記事を望むものである。2009年11月27日 東京歯科保険医協会

奥村 勝 氏

オクネット代表。明治大学政経学部卒業後、一般企業に就職。さらに東京歯科技工専門学校を経て歯科医院、歯科技工所に勤務。さらに日本歯科新聞社編集部記者、雑誌「アポロニア」(日本歯科新聞社)編集長、新聞「Dental Today」(医学情報社)編集長を歴任

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