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ニュース

2009/06/12

医療関係団体・保険組合

日本医療情報学会主催・日本版HER講演会

日本医療情報学会医療IT政策総合研究部会が、日本版HER(生涯健康医療電子記録)講演会を、6月4日、東京・野口英世記念館で開催された。講演、日本版HERの方向性について、各専門の立場から議論した。まず、グレッグ・メイヤー氏(米国)は、「オバマ政権の医療制度改革と医療・保険業界への影響」の中で、オバマ大統領は、増加する一方の医療費に対して「米国経済の基盤をも脅かしているとして、医療改革を最優先の課題に位置づけている」とした。そのポイントは、医療費削減と医療の質の向上、全ての国民への医療の提供とされている。過去8年間、医療保険料は賃金の4倍以上で上昇している現状を紹介した。「医療費の削減と医療の質の向上させるためには、医療ITのより多くの活用が求められ、カルテの電子化を加速することで、事務運営費の削減や医療過誤の改善が図られる」とした。続いて、阪本泰男氏(総務省大臣官房審議官)は、「ICTから見た健康医療分野における取り組み」をテーマに講演。日本版HERの実現に向けて、ICT基盤の整備が急務である。個人や病院等が個人の健康情報を電子的に入手できる基盤の整備の構築を進めており、医療関係者の理解・協力を要請しているところである」と述べた。その後は、「日本版EHR実現のための地域ICTと”情報薬”」辰巳浩之氏(札幌医大教授)、「デシタル医療・福祉生活圏構想」古田純氏(国立病院機講東名古屋病院院長)、「日本版HERを目指して・4大疾病、特に糖尿病と地域医療連携と電子化連携パスを基盤にした地域ぐるみの糖尿病疾病管理体制の構築」平井愛山氏(千葉県立東金病院院長)、「かがわ遠隔医療ネットワークの現状」原量宏氏(香川大瀬戸内圏研究センター特任教授)、「米国オバマ大統領の医療IT政策と日本版EHR現状と今後の方向性」田中博氏(東医歯大大学院教授)が講演し、それぞれの立場からの現状と今後の可能性を報告した。特に、田中教授は、「医療の安全や質の向上、医療費適正化などは、先進諸国共通の課題であり、近年欧米諸国は、その根本的解決策としてEHRの実現に向けている。すなわち、いつでも、どこでも、国民一人ひとりが自らの健康・医療情報を”生涯を通じて”管理把握できることである」とするとともに、同時に「国民医療政策としては、データに基づき国民の疾病を予防でき、医療を効率化するという2面性がある」と意義を強調した。最後に「2011年に完成するレセプト完全オンライン化や義務的健診政策で、職域的健康保険組合に蓄積される健康保険情報、さらには、それを国民的規模で集積された”保健医療ナショナルデータベース”と統合することによって日本版EHRが実現されると考えられる」と展望した。

奥村 勝 氏

オクネット代表。明治大学政経学部卒業後、一般企業に就職。さらに東京歯科技工専門学校を経て歯科医院、歯科技工所に勤務。さらに日本歯科新聞社編集部記者、雑誌「アポロニア」(日本歯科新聞社)編集長、新聞「Dental Today」(医学情報社)編集長を歴任

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