在宅歯科医療の推進 現状と課題

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実際に歯科治療を受診した者は約27%にすぎない

 

歯科診療報酬について

(在宅歯科医療の推進)

第1 現状と課題

1 要介護者等の在宅療養患者は、全身的な基礎疾患を有しており、また、生活の質にも影響を及ぼす歯科疾患の重症化等を生じやすく、う蝕や歯周疾患、歯の欠損に対する治療や口腔機能管理を安全かつ適切に行うことが求められている。

2 例えば、要介護高齢者に対する口腔清掃や口腔衛生指導等により、誤嚥性肺炎の発症が約40%減少するとの報告や、訪問歯科診療を受けていない要介護高齢者は、受診者に比べて、義歯を継続している者の割合が大きく低下するなどの報告がなされている。

3 こうした、要介護高齢者の約74%でう蝕治療や有床義歯等何らかの歯科治療が必要であるにもかかわらず、実際に歯科治療を受診した者は約27%にすぎず、また、在宅歯科医療を実施している歯科医療機関の割合は、歯科医療機関全体の2割程度となっている。さらに、地域における在宅歯科診療を後方支援する機能を担うべき病院歯科の施設数も減少している。

4 このような歯科医療機関側の状況を詳しくみると、「必要な設備・機材の整備や人員確保に係る負担が大きい」、「時間的負担が大きい」、「患者のニーズが十分把握することができていない」、「診療報酬体系が複雑」、「十分な歯科治療や全身管理が適切に行えるか不安」等が挙げられている。他方、患者やその家族からみた場合、在宅歯科医療に対する満足度は高いものの、在宅歯科医療を実施する機関等に関する情報入手先がいわゆる口コミによるところが大きいなど、十分な情報提供がなされていない等の課題がある

第2 現行の診療報酬上の評価

在宅歯科医療の推進を図るため、在宅歯科医療を歯科医療面から支援する「在宅療養支援歯科診療所」の機能の評価(在宅療養支援歯科診療所の創設)や、在宅療養を担う歯科医師や医師等による情報共有等の促進の評価の新設、病院歯科の機能評価を適切に行う観点からの地域歯科診療支援病院の施設基

 基準の見直し、及び在宅歯科診療を担う歯科診療所の後方支援機能としての病院の入院歯科医療の評価の新設(地域歯科診療支援病院入院加算)等を行ったところである。

1 在宅療養支援歯科診療所の創設

後期高齢者の在宅又は社会福祉施設等における療養を歯科医療面から支援する歯科診療所を「在宅療養支援歯科診療所」と位置付け、その機能を評価。

[施設基準]

① 所定の研修を受講した常勤の歯科医師が1名以上配置されていること

② 歯科衛生士が1名以上配置されていること

③ 必要に応じて、患者又は家族、在宅医療を担う医師、介護・福祉関係者等に情報提供できる体制を整えていること

④ 在宅歯科診療に係る後方支援の機能を有する別の保険医療機関との連携体制が確保されていること

〈施設基準の届出状況〉 (平成20年7月1日現在)

2 退院時共同指導料の新設

① 退院時共同指導料1

1 在宅療養支援歯科診療所の場合 600点

2 1以外の場合 300点

退院後の在宅医療を担う保険医療機関と連携する歯科診療所の歯科医師又は歯科衛生士が参加して行う共同指導を評価。

② 退院時共同指導料2 300点

入院中の保険医療機関の保険医である歯科医師、看護師、歯科衛生士等が、入院中の患者に対して、患者の同意を得て、退院後の在宅での療養上必要な説明及び指導を、在宅療養を担う保険医療機関の医師、看護師等と共同して行うことを評価。

届出施設数

在宅療養支援歯科診療所

3,039

(参考)

歯科医療機関数

68,693

退院時共同指導料の新設

① 退院時共同指導料1

1 在宅療養支援歯科診療所の場合 600点

2 1以外の場合 300点

退院後の在宅医療を担う保険医療機関と連携する歯科診療所の歯科医師又は歯科衛生士が参加して行う共同指導を評価。

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