どんな食べ物も、口臭の原因になる
(出張・メンズホロス編集部)
(R25編集部)
髪や肌、以前よりも衰えを感じる部位はたくさんあるが、なかでも気になるのはニオイ。この時期、体臭はもちろんのことだが、一年中気になるといえば口臭。自分では気づきにくいため、余計だ。
ことニオイの強いものを食べた翌朝など、若いときに比べて、自分の口がニオうような...。
以前、男性の健康的ライフスタイルを目指すWebマガジン「Men's HOLOS(メンズホロス)」では、「緊急事態をしのぐ、デキる男のブレスケア術」という記事のなかで、レモンや梅干し、緑茶、紅茶などが口臭の防止に効果的と取り上げている。
しかし、そもそも口臭が生まれてしまう原因とは何なのだろうか? 口臭にまつわる著作も数多い、ほんだ歯科の本田俊一先生(日本口臭学会常任理事)に伺った。
「病気でもないのに口が臭い、これを生理的口臭といいます。特に気になるのが食後の臭いですが、これは口の中に食べ物が残っていることが原因です。最初は食べ物そのものの臭いがしますが、徐々に腐敗が始まり酸性化します。口の中が酸性に傾くと酸っぱい臭いとなり、それが食べ物の臭いと混ざって不快な臭いを放つんです」
本田先生によれば、どんな食べ物であれ、そのカスが口に残る限りは臭いの元になり得るという。通常であれば、唾液が酸性に傾いた口内を中和してくれるが、加齢などによって唾液の分泌が減ったり、唾液の中和能力が低い人の場合はその働きが低下し、悪玉菌が暴走してしまうのだとか。結果、口臭や虫歯につながりやすい。やはり食後に歯を磨いて、食べカスをキレイに取ることが大事なのだろうか?
「確かにみなさん食後に歯を一生懸命磨きますよね。しかし、じつは歯にはほとんど食べ物は残っていません。では、どこに残っているかというと、ほとんどが舌の上。舌の上には舌乳頭と呼ばれる無数のヒダがあり、そこに食べ物が詰まりやすい形状になっているんです。食べ物だけでなく、飲み物も同様で、特にコーヒーは舌の上に残りやすく口の酸性化を招く代表格ですね」(同)
清潔にすべきなのは歯ではなく、舌だったのだ。では、食後の正しいブレスケア方法とは?
「まずは水を含みクチュクチュと何度もうがいをして、口の中をキレイに洗浄してから飲みます。次に、再度水を含み舌なめずり します。飲みこむ時に味や臭いが無くなるまで数回行うと舌の上がキレイになります。その後はガムを噛んで唾液をたっぷり出してあげましょう。これだけで、飲食後のニオイをおさえることができます。なお、食後の歯磨きは口臭予防という観点ではさほど意味がありません。就寝直前と歯垢(菌の固まり)が最も多い朝起きてすぐの2回がベストです」(同)
正しいケア方法で、いつまでもスッキリ爽やかな息を保ちたいものですね。
記事提供
© Dentwave.com