保険医訴訟支援 7・3全国集会決議

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戦後60年、不当な指導や監査・処分に対して、闘う術がなかった保険医が、患者さんに背を押され、法の専門家の理解と支援を得て、これまでにない闘いに取り組んでいる。

その成果は、行政の裁量権の濫用、逸脱を違法とする神戸地裁や甲府地裁での判決となって現れた。

また高知地裁、東京地裁、青森地裁では行政による人権侵害、裁量権の濫用・逸脱と闘う訴訟が山場を迎えている。

行政指導である個別指導が、理由も明らかにせず、威圧的に行われ、行政手続法で定められた「任意の協力」に反し、「改善報告書」の提出と「自主返還」を強要するなど保険医の人権を無視したやり方が未だにまかり通っているのが実態である。

そして、監査においては、行政による犯罪捜査まがいの患者調査や医療関係者への聴取が行われ、適正な手続の蹂躙、それと一体となった人権侵害や一方的な「不正・不当」の押しつけが横行している。

この様な行政による人権侵害、裁量権の濫用による指導・監査・処分によって、多くの保険医や家族・スタッフが傷つけられ、自殺にまで追い込まれる事例が後を絶たない。また、冤罪とも言うべき処分、一律5年間の指定取消が明確な裁量基準を定めない、恣意的とも思われる行政の一方的判断で行われている。

「不正・不当」と断じられるものには、医療の現実を無視した、あるいは様々な解釈が生じる不明瞭な保険ルールによるものであることが少なくない。

さらに、保険医にとって重大な処分が、形式的な聴聞手続と地方医療協議会の形式的な審議で決められることも問題である。

我々は指導や監査における保険医の人権を守るため、適正な行政手続を守らせようと弁護士の帯同や録音の実施を広げ、不当な指導・監査・処分と闘う保険医の支援に取り組んでいる。

 「不当な指導・監査・処分をやめさせたい」は全保険医の願いである。

 しかし、政権交代後の厚生行政においても、この願いに応えないどころか、明細書発行義務化や個別指導8,000件実施を目標に掲げるなど、一層強権的な方向にある。

 それは、保険診療の質の確保ではなく、保険医療費の抑制、医療への官僚統制の強化をめざすものであり、保険医を萎縮させ、医療の崩壊につながるものである。

 不当な指導・監査・処分との闘いは、保険医の権利を守るだけでなく、患者の受療権と地域医療を守る闘いであり、透明性、公平性ある行政手続を確立する民主主義を守る闘いでもある。

 我々は、山場を迎えた各訴訟への支援をはじめ、保険医の人権を守るために違法な行政手続の実態を明らかにし、透明で、公平・公正な指導・監査・処分を実現するために尽力する決意である。

2010年(平成22年)7月3日  

保険医訴訟支援 7・3全国集会 参加者一同  

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