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ニュース

2009/11/20

医療関係団体・保険組合

中医協・歯科側の主張「歯科医療は崩壊の危機」

11月18日、東京・グランドアーク半蔵門で、中央社会保険医療協議会(中医協)診療報酬基本問題小委員会が開催され、日本医師会、日本歯科医師会ほかの団体が議論のための資料を配布した。この日は、前回会合で提示された、医療経済実態調査について議論されたが、各団体が、医療経済実態調査について分析を行い、考察・検討を説明した。」歯科は、過去10年間の歯科診療所(個人)の損益状況の推移として報告した。①医業収益は今回は増加したが、前4回は減少している。その結果、全5回分の伸び率累計は、▲12.5%となる、②保険診療収入は同じ動きを示し、伸び率累計は▲14.9%で、大幅に減益を示している、③医業費用は前4回まで、20.1%の削減を示してきたが、今回は8.4%の大幅な増加を示した。その中で、特に歯科材料費とその他の医業費用が大きく増加した。これは、金属材料をはじめ材料費の値上げが一因であり、また、単月調査では、もれていた費用が年間データから正確に把握されたためと考える、④上記の結果、経年的に大幅な経費削減の努力にもかかわらず。損益差額は減少し、その伸び率累計は、▲11.9%となった、⑤個人立における損益差額(120.2万円)には、院長報酬のほかに、1)院長の退職金相当の積み立て、2)法定福利費相当分、3)建物、設備費の改築・更新の費用、4)借入金の返済・月平均22.7万円、⑥単月分の損益差額(120.2万円・事業の集計では、111.3万円)から、上記の①〜④を引くと、個人立の診療所院長の給与相当額は、一般病院の勤務歯科医師の給与(107.4万円)を下回り、歯科診療所の勤務歯科医師の給与(56.8万円)のレベルに近い結果を示している。最後に、次のようにまとめた。会長年に亘る医療費削減政策の中で、全国の歯科診療所は患者への安全安心の歯科医療の安定提供に向けて努力を続けてきたが、歯科における経営の合理化や経費削減の努力が限界に達していることは、今回の医療経済実態調査結果並びに経年的な推移の結果に見られる歯科診療所の損益状況からも明白である。歯科診療所経営は極めて厳しい状況に追い込まれ、結果として歯科医療は崩壊の危機にあると言わざるを得ない。国民への安全で質の高い歯科医療の提供を確保するためには、歯科診療報酬体系の機能的な改善と強化が不可欠であり、次期診療報酬改定において適正な評価と十分な財源の確保が求められる。

奥村 勝 氏

オクネット代表。明治大学政経学部卒業後、一般企業に就職。さらに東京歯科技工専門学校を経て歯科医院、歯科技工所に勤務。さらに日本歯科新聞社編集部記者、雑誌「アポロニア」(日本歯科新聞社)編集長、新聞「Dental Today」(医学情報社)編集長を歴任

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