「Er:YAGレーザーの基礎と臨床応用」 (下)

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東京歯科保険医協会の第2回学術研究会が7月22日、東京・文京区春日の文京シビック小ホールで開かれた。

講師の津久井明さん(神奈川県横須賀市開業)が、「Er:YAGレーザーの基礎と臨床応用」と題して講演した。

Er:YAGレーザーは、齲蝕処置、根面の歯石除去での保険の適用を受けた唯一の歯科用レーザー。

津久井さんは、講演でレーザーは何でるのかを物理学的に説明したあと、半導体レーザー、Nd:YAGレーザー、炭酸ガスレーザー、そしてEr:YAGレーザーの4種類の違いについて述べた。

また、症例をスライドで提示し、炭酸ガスレーザーとEr:YAGレーザーの違いを示した。

また、デモを行い牛の歯肉を切開したり、歯周組織、硬組織へレーザーを応用して見せた。

最後に参加者の質問に答えた。

  

津久井明さん(神奈川県横須賀市開業)

   手用のスケーラーや超音波スケーラーでは、歯石の取り残しがある。

歯周ポケットの細菌の改善率は約45%。

ErYAGレーザーでは、87%の改善率であった。

つまり、ErYAGレーザー歯周ポケットの細菌に何らかの反応をした結果が考えられる。

ErYAGレーザーは細菌に対して有効であることがいえる。

Nd.YAGレーザーはない毒素の無菌化、殺菌効果があるといわれている。

炭酸ガスレーザー当然、熱作用があるので、殺菌効果があるといわれている。

しかし、これらのレーザーは、熱で根管面が融解してしまう。

炭化をしてしまうので、再付着や再生の妨げになる、ともいわれている。

また、炭酸ガスレーザーを根面に照射すると、シアン化物質できるといわれている。

そこで再付着、つまり予後としては問題を起こしているレーザーである。

ErYAGレーザーは歯周ポケット内に照射しても、熱的作用がないので炭化しないので、根面はきれいになっている。

ErYAGレーザーをスケーリングに使用すると、根面の熱損傷がない。

歯石、感染セメント質を除去が可能である。

通常のスケーリングやルートプレーニングより再付着が良好である。

2003年の論文であり、2005年には予後が書かれて、勇気づけられた。

(Schwartz F et al: Periodontal treatment with an ErYAG laser on scalling and root planing.J Perindontal)

レーザーを利用した新付着術

(症例について説明)

歯周ポケットへの照射、根面殺菌、歯石除去、歯肉整形、フラップ術、ポケット掻爬など。

内縁上皮の蒸散は、メスを使うとなかなかできるものではない。

メスを使うと、必要以上に上皮を削除しなければならない。

レーザーで砕かれたに肉げを外に出してやる。

そして止血をする。

これらが、レーザーを使って簡単のできるオペであると思う。

手術時の歯根面の清掃に有効である。

通常のフラップ術より結果が良かったという論文もある。

レーザーは非常に細いチップを使うので、歯周ポケット内に入りやすい。

当然、スケーラーよりきれいに清掃することができる。

フラップの展開を小さくできる。

そのことで、歯肉の退縮も防ぐことができる。

症例を示すが、術前と術後であるが、このように良い結果がでている。

根面を殺菌しながらきれい汚れを取り除くことができる。

当然、人間の体は治癒に向かっていく。

半年後、1年後の状態、再生療法を行ったわけではない。

細菌はなくなれば、確実に治癒の方向へ向かう。

つまり、レーザーを使って、歯石を取り根面をきれいにすることは、歯周ポケット内を極力無菌化することに貢献していると私は思っている。

術時間を短くし、侵襲の少ない治療ということもできる。

(以下略)

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