「生きること・食べること」(1)
「保険でよい歯」東京連絡会の食を考える6.6保険でよい歯シンポジウム「生きること・食べること」が6月6日、東京・新宿区南元町の東医健保会館ホールで開かれた。
歯科医師、歯科衛生士、一般の人たち50名ほどが参加した。
自分の歯で食べられることが、健康の保持につながる。
だが、現実はどうであるのか?
口から食べずに、胃から管を通して、栄養を補給されている人たちがいる。
どこに問題点があるのか?
シンポジウムは、医科分野に対する問題の投げかけであり、患者さんとその家族へのメッセージでもあった。
歯科医師の森元主税さんがコーディネーターを務めた。
安藤節子さん(管理栄養士)、林恵子さん(保健師)、五島朋幸さん(歯科医師)がシンポジストとして報告し、フロアの質問を受けた。
以下が概要である。
安藤節子さん(管理栄養士)
食べるという営みのなかでは、家族と一緒に食べることが大切である。
子どもが一人で食べる食事は、食事ではないと思う。
一人で食べることが、多くの問題につながっていると思う。
食事は自立にもつながるが、自立できないままに大人になることに問題があるとおもうが、幼児期、せめて学齢期、小学校の真ん中までに生活の基本的な土台を作ってもらう。
その生活の基準に食事の比重があると思う。
生活の土台ができていると伸縮自在にできる。
そこで、我々大人はどのように意識して、向かった方がいいのだろうかと思うことが多い。
生活が多様化しており、一つの方向性では言えないと思うが、もっと普段でいいと考えている。
普通に生活の流れを意識できるといいと思う。
インターネットの情報で、テレビのドラマの1コマのような食事を作る。
毎日がお祭りのようで、子どもは喜ぶかもしれない。
しかし、日常性を逸脱しているのではないかと思う。
子どもに一人で食事をさせ、母親はメールのチェツクをしている。
日常性が、その家庭の文化として伝わっていけばいいと思っている。
食事とおやつの区別がつかない。
あるいは、しょっちゅう物を口にしている。
生活のリズムとして危惧するところだ。
<参考>
胃瘻(いろう)とは、主に経口摂取困難な患者に対し、人為的に皮膚と胃に瘻孔作成しチューブ留置し水分・栄養を流入させるための処置。
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