提供:アレクシオンファーマ合同会社 子供の歯を診る歯科医療従事者に知っておいてほしい

日本小児歯科学会監修映像
気づいてあげて!
特徴的な乳歯の早期脱落がある遺伝性の難病
低ホスファターゼ症(HPP)求められる歯科医科連携

子供の歯を診る歯科医療従事者に知っておいてほしい

 多くの先生方は、このような患者さんに遭遇した場合、転倒による外傷で歯が抜けてしまった症例として対応されているのではないでしょうか?もともと動揺していたのはなぜだろう?と疑問に思われるかもしれません。また、外傷では、上顎の乳前歯が影響を受けることが多いので、外傷にしては不自然?と思われるかもしれません。
 このような乳歯の早期脱落を起こしたお子さんの中に、これから紹介する遺伝性の難病「低ホスファターゼ症(HPP)」の患者さんが含まれる可能性があります。

見過ごせない乳歯の早期脱落

 通常、乳歯は6歳前後で抜け始め永久歯へ生え替わりますが、4歳になる前に乳歯が脱落した場合には注意が必要です1)。その原因はHPPかもしれません。HPPは骨格異常を引き起こす遺伝性の骨の病気の1つで、死に至るような重症例は15万人に1人程度と推定されていますが1)、それ以外の重症度などを考慮した明確な疫学データは存在せず、多くの場合、未診断のままになっていることが明らかになってきています。

子供の歯を診る歯科医療従事者に知っておいてほしい

HPPとは1)

 HPPは、骨格異常を引き起こす遺伝性の骨の病気の1つです。
 組織非特異型のアルカリホスファターゼをコードするALPL遺伝子の変異により、アルカリホスファターゼ(ALP)活性の低下が原因で発症します。ALP活性の低下により、正常な骨の石灰化が阻害され、歯や骨を中心として全身にさまざまな症状があらわれます。
 特に乳児や小児においては、その後の成長と発達に影響を及ぼす可能性があります。

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HPPの特徴的な歯科症状

 HPPの患者さんでは4歳になる前に乳歯の動揺や脱落が認められることがあります1)
歯は歯根膜を介して、歯根のセメント質と顎骨が接着していますが、HPPの患者さんでは、セメント質がうまく作れず、歯と顎骨の接着が弱いため、歯が動揺し、脱落してしまいます2)。このような症状に遭遇した場合はHPPを疑う必要があります。
 HPPは、一般的な血液検査でALP活性を調べれば診断することが可能です。またHPPは進行性の疾患のため、早期に診断し、治療を行うことがとても重要です。現在ではALPを補う治療薬も承認され、乳児や小児の成長や発達の遅れを防ぐことが期待できるようになっています。

子供の歯を診る歯科医療従事者に知っておいてほしい

 この映像プログラムは、歯科医師の先生、歯科衛生士さん、歯科保健関係の方々など子どもの歯を診る機会がある方々にご視聴いただくために、小児歯科学会監修の下、作成されました。
 「特徴的な乳歯の早期脱落」がある難病 HPPについて知っていただき、HPPの疑いがあるお子さんがいらっしゃった場合には、小児科へ紹介するなどの対応を取り、一人でも多くのHPP患者さんの早期診断につながることを目的としています。



1) 低ホスファターゼ症診療ガイドライン作成委員会、国立研究開発法人日本医療研究開発機構 難治性疾患実用化研究事業「診療ガイドライン策定を目指した骨系統疾患の診療ネットワークの構築」研究班(研究開発代表者大薗恵一)作成: 低ホスファターゼ症診療ガイドライン. 2019
2) Okawa R et al.: Ped Dent J, 2012; 22: 155-162.


 「乳歯の早期脱落患者で疑わしい患者さんを過去診療したことがある」、「HPPについて担当者からもっと詳細を聞いてみたい」などのご要望がございましたら、下記からお問い合わせください。



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アレクシオンファーマ合同会社 本社
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