高血圧症患者の口腔内の特徴
代表的なのは、歯肉増殖です。
治療薬の降圧剤が原因と言われています。
カルシウム拮抗薬の含まれる降圧剤を長期服用することにより、歯肉上皮下の線維が増殖します。
患者によっては歯冠を一部覆うほどの歯肉腫脹がみられます。
歯肉の表面は平滑で、色は正常な粘膜色をしているのが特徴です。
高血圧症患者の歯科治療時の留意点3つ
1.診療のストレスによる血圧の上昇
2.局所麻酔による血圧上昇
3.観血処置時の止血困難
1.診療のストレスによる血圧の上昇
歯科診療は患者にとって想像以上にストレスがかかります。
そのため診療中の血圧上昇はしばしば見られ、血圧が高くなりすぎることに注意が必要です。
2.局所麻酔による血圧上昇
局所麻酔薬に含まれるアドレナリンにより、血管が収縮し血圧が上昇する可能性があります。
3.観血処置時の止血困難
高血圧症患者に抜歯などの観血処置を行う際、血圧が高いことにより止血が困難になることがあります。
ライター:高山 由衣さん(歯科衛生士)